「スモッグを改善し、青空を取り戻す」-北京が、PM2.5(微小粒子状物質)に対する「宣戦布告」を行った。国務院の要求にもとづき、北京市は「空気の質を大幅に改善し、2017年までに全市の空気中のPM2.5年平均濃度を2012年比25%下げ、一立方メートル当たり60マイクログラム前後に抑える」という今後5年の大気汚染改善目標を打ち出した。同市は2日、今後5年の「クリーン大気行動計画」の重点目標を84項目の具体的任務に分類し、公表した。人民日報が報じた。
年間2300万トンの石炭消費は、北京の大気改善の前に立ちはだかる手ごわい敵だ。北京は、18項目の石炭消費量削減措置を定め、2017年までに消費量を1300万トン削減し、クリーンエネルギーを代替エネルギーとする方針。市街地中心部における「煤改電」 (石炭から電気への転換) を推進、2015年までに石炭火力発電の完全廃止を目指し、外部からの発電用ガス、電力の確保に務め、電力供給を保障する計画だ。
北京の大気汚染の約30%は、排気ガスが原因となっている。北京市は、全面的改善に向けた22項目の措置を制定、自動車台数と排気ガスのコントロールに着手する。2017年までに、全市の自動車保有量を600万台以内に抑え、市街地中心部での公共交通機関利用率を52%まで引き上げる。廃車寸前の自動車100万台を淘汰し、排気ガス基準をさらに高め、新エネルギー車の普及を促進し、公共交通システムを大々的に発展させ、自動車通行制限策を改善し、自動車の走行装置の強度基準を引き下げる公共政策の制定について検討する。
セメント工場や石油精製工場の数を減らし、高汚染企業のネガティブリストを作成し、関連企業1200社を北京から退出させる。CO2排出や水道光熱費に格差を設け、経済政策の革新を図る。「汚染物質排出費の新徴収政策制定」「排出許可証・排出権取引制度の実施」「グリーン貸付の推進」などの試行を推し進める。
84項目の具体的任務については、各項目を各部門で着実に実施し、責任者を明確に定める。全部門では今月末までに各任務の細分化を終了させ、年度計画に沿って実施を進めなければならない。
「人民網日本語版」 2013年9月3日