林国本
去る12月24日、劉鵬国家体育総局局長は、全国体育局長会議で、リオ・オリンピックの準備作業をめぐって、北京、ロンドン両オリンピックにおける成功の経験をふまえて、次の五輪に備えて今から諸般の作業に取り組むよう語った。
総局は11月から12月にかけてすべての五輪種目について、準備作業がどこまですすんでいるのか点検した。そして、次の五輪に備えて指導グループと事務局を設置し、目標、措置、実施プロセス、責任分担を決めた。またこれまでの成功事例ばかりでなく、当面存在する困難、問題についても具体的に分析をおこなった。
日本の「国体」に相当する今年の全国運動大会、その後の極東競技大会を通じてベテランの引退、新人のデビューがメディアでも伝えられたが、これは次の五輪のための布石でもあるわけだ。一応言えることは中国のスポーツ界は一歩、一歩前進をとげていることである。しかし、世界各国、各地区のレベルアップも明らかなので、中国としても真剣に取り組んでいくことが必要であろう。
また、今回は南米で開催されることもあり、ブラジルの気候、風土、生活習慣、飲食習慣などにあらかじめざっとおさらいしておくことも忘れてはならない。通訳も英語ばかりか、ポルトガル語に通じた人たちをあらかじめ確保しておくことが必要と思われる。特にポルトガル語の人材はそれほど多くいないので、今のうちに予約とかその他のやり方で人材の確保の準備をしておくこともお忘れないように。そしてスポーツ用語の勉強も。
また、全国運動大会では若手選手と審判とのいざこざもあったので、いかにスポーツマンシップを発揮するか、若手選手の教育も不可欠のように思う。
中国スポーツ界はなが年らい、サッカー、バスケット、バレーボールのレベルダウンで、スポーツの発展の面でのアンバランスを露呈してきたが、今回もそういう状況のもとで五輪に参加することになるが、これまでの実績を守り通せば順位が落ちることはないと思う。
また、いわずもがなのことだが、アンチドーピングの厳守にはくれぐれも怠りのないように。これにひっかかると、中国スポーツ界のこれまでの進歩が台なしになることもお忘れないように。
ロンドン・オリンピックでの戦績から見ても、順位が落ちることはないと思うが、若手選手に対する教育はおろそかにしてはならないと思う。中国全体が新しい目標に向かって前進している昨今のこと、スポーツ界もそうであってほしい。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年1月9日