第44回世界経済フォーラム年次総会(ダボスフォーラム)が22日から25日にかけてスイスの小さな街ダボスで開催される。イランのロウハニ大統領にイスラエルのペレス大統領とネタニヤフ首相、韓国の朴大統領、そして日本の安倍首相など、現在微妙な政治関係にある国々の首脳が揃って出席することになっており、メディア魂が触発される。21日、環球時報が伝えた。
イランのロウハニ大統領は22日午前に演説を行う予定となっている。英メディアは20日、ダボスフォーラムはロウハニ大統領にとって前任のネジャード大統領との温度差や政策の違いをアピールするための重要な遊説の場となると伝えた。ロウハニ大統領は就任後まもなく、長年膠着していたイラン核協議を大きく前進させ、イランと西側の対立解消に大きく寄与した。ロウハニ大統領は今回のフォーラムを通じて世界に新しいイランのイメージを届け、世界経済の舞台への積極的な進出を伺っているとの見方もある。また、イランは資金不足に苦しんでいるため、OPEC加盟国として、イランは西側諸国の石油企業の回帰を望んでいるのではないかと分析するメディアもある。注目すべきは、イスラエルのネタニヤフ首相の演説も同日の22日に予定されているということだ。イランに比べると、イスラエルは石油に乏しい国。ネタニヤフ首相としては科学技術や農業技術、電子製品の輸出およびイスラエルの国際的な影響力の拡大を図りたいところだ。英メディアは、ネタニヤフ首相はこれまで核問題においてはイランを非難してきており、西洋諸国に警戒を呼びかけてきたと伝えている。