北京で今冬、H7N9型鳥インフルエンザの感染者が2人発生しており、春節(旧正月。今年は1月31日)シーズンの締めくくりとされる「元宵節」(げんしょうせつ、旧暦1月15日)を14日に迎えることから、北京市衛生・計画出産委員会は13日、「北京市や別の場所でのH7N9型感染により、重体や死亡者が出る可能性がある」と注意を呼び掛けた。北京晨報が報じた。
同市では1月23日と2月5日に、H7N9型鳥インフルエンザの感染者が1人ずつ確認された。同委員会は、「感染者2人には、▽鳥から人という感染経路が明確▽病状が急速に悪化し、重体化する---という2つの特徴がある。国家衛生・計画出産委員会の発表によると、全国的に見て、今年の感染状況は昨年より深刻」と指摘した。
現在、同委員会は専門家を組織し、中国全土と北京市の感染状況を分析している。専門家は、「H7N9型は今のところ、人から人に感染する能力を備えていない。しかし、鳥から人という感染経路は非常に明確。元宵節には移動する人が増加するほか、鳥類の輸送や売買も盛んになる。また、今年の冬、同市の気温は例年より高く、降水量が少ないため、ウイルスが拡散し伝染しやすい状況になっている。そのため、同市や別の場所でのH7N9型感染により、重体や死亡者が出る可能性がある」と注意を呼び掛けている。