日本新華僑報網の報道によると、日本国立教育政策研究所が昨年12月に1649名の大学生を対象に行った調査で、授業の予習、復習および宿題をする時間に費やす時間が週6時間を超える学生は28%に留まり、2007年に行った同じ調査と比べ4ポイント減となったことが分かった。また、この時間が「ゼロ時間」の学生は16%に達し、2007年比で3ポイント増、一週間に図書館あるいは自習室を使用する時間が「ゼロ時間」という学生も32%に達した。新華網が伝えた。
2012年3月に開かれた関連部門会議において中央教育審議会は、日本の大学生の学習時間がアメリカの大学生より短いことについて、「大学教育カリキュラムを改善すべき」としている。これを受け、近年は学生の自主性を促す学習モデルや課題解決型学習を導入する大学は増えている。調査では、学生の興味をかきたてられるよう学習内容を「工夫している」あるいは「一定程度工夫している」と答えた教師は67%に達し、2007年比で8ポイント増となった。また、授業中「学生に参与する機会を与える」や「自分の意見や考え方を述べる時間を与える」と回答した教師の比率も上昇傾向にあった。これらはいずれも日本の大学教育改革の成果であろう。しかし、大学生の「勉強嫌い」は依然軽視できない状態にある。
中国も同じような状況に陥っている。中国社会科学院が公布した「2012社会保障緑書」では、現在、中国の大学生の平均在校時間は80年代の年間246日から172日に減少している。一日の平均学習時間にはばらつきがあるが、学習状況が大きく変化していることは容易に想像がつく。
当然、大学生活が「毎日勉強で苦痛」では困るのだが、日中両国の大学生の「勉強嫌い」の背景にあるものを突き詰めてみると、考えさせられる点がいくつかある。
まず、高校から大学に進学すると、生活に大きな変化が生じ、入学当初は違和感を覚えるもの。これは致し方ないことだが、この時に適切な指導を得られなければ、さまざまな課題を克服できず、スムーズに新しい生活に移行することができないというリスクを孕んでいる。