東アジアに位置する日本は、東洋の伝統美を備えつつも、西洋文化の精華をも吸収している。毎日の食事に欠かせない食器には、それが最もよく体現されているといえ、今日の日本人は木製の箸も使用すれば金属製のナイフやフォークも使用している。外国人の目には日本の伝統的な和食器はどのように映っているのだろうか。
「益子焼はとてもクールだ」(45歳イタリア人男性)
「日本の伝統的な模様が精巧でカワイイ」(35歳イタリア人女性)
「木製の食器が自然に近い感じがしてとても好き」(35歳フランス人男性)
「和食器と和食の組み合わせがとても素敵」(50歳ブラジル人女性)
「和食器の製法はとても複雑で、その一つである益子焼は栃木県が原産だ。」そう紹介するのはイタリア人男性。古きよきレトロな色合いと厚みのある質感、そして光沢のない表面は自然美を感じさせる。精巧で美しく、旬の食材と組み合わせるためにその季節の代表的な絵柄が添えられていることが多いと彼は話す。
「和食器は小さすぎて洗いにくい」(35歳フランス人男性)
「種類が多すぎて、セットで買うとなるとどうしても価格が心配」(55歳スリランカ人男性)
「実用性より鑑賞性の方が高い」(20歳ポーランド人女性)
これらは和食器のマイナス評価。和食を食べたことがある人なら想像がつくと思うが、和食は小さな器に食材が少しだけということが多く、1回の食事には大量の食器が使用される。主婦にとっては食後の洗い物が大変だ。一見すると大きさも質感も同じように見えるが、それぞれご飯用、汁物用など用途が異なり、和食器に疎い外国人にとっては見分けるのも一苦労。
食文化の変遷に伴い、日本にも真っ白なお皿にピカピカのナイフとフォーク、高貴なワイングラスが並べられた洋食レストランが多く見受けられるようになった。外国人にとって伝統的な和食器は使い勝手が悪いかもしれないが、唯一無二のデザインこそ日本の輝く魅力の一つであると考える人もきっと多いに違いない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年6月20日