ブラジル農業監察部は、ワールドカップの開催に当たり、世界中から多くのサッカーファンととともに様々な外来生物も一緒にやってくることへの懸念を示した。
ブラジル植物防護機関は、ワールドカップ開催期間中、海外からのサッカーサポーターが約350種類の外来寄生虫をブラジルに持ち込むと予測している。中でも、アメリカに現存する寄生虫のうち225種類がブラジルに存在しないため、アメリカ代表サポーターは最大の脅威となるとしている。イタリアはそれに続く126種類、フランスは120種類だという。
最新の研究によると、近年ますます多くの外来生物が頻繁にブラジルで確認されており、昨年オーストラリアからブラジルに入ったオオタバコガなどがその例である。同機関の説明では、大型のスポーツ大会開催時が外来生物進入のリスクが最も高いという。
ブラジル当局も対応策をとっていないわけではない。今月9日には、ウルグアイのサッカー選手が持ち込んだ39キロの液体キャラメルを、必要資料の不足を理由に没収している。
また同機関は、ワールドカップが開催される12の都市のうち、寄生虫で最も“賑わう”のは北東部のレシフェだとしている。レシフェにはコートジボワールやクロアチア、イタリア、日本、コスタリカ、メキシコ、ドイツ、アメリカといったチームの試合があり、約323種類の外来種がこの地に集結するとみている。
AFP通信の報道によると、ワールドカップ期間中には約60万人の観光客がブラジルを訪れ、うちアメリカ人が最多の約8万1千人、次にドイツが5万7千人、アルゼンチンが5万6千人となっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年6月20日