火花が飛び散った。夜闇の中、船体の切断作業が始まった。
長江で沈没した客船「東方之星」の救助活動が、3日21時に新段階に突入した。潜水士は船底を切断してできたルートを使い船内に入り、より迅速かつ直接的に船内を捜索した。すでに客船の沈没から約48時間が経過していたが、捜索は休むことなく続けられた。
「東方之星」が転覆・沈没してから、中国は国家クラスの行動を展開し、すべての集められる力を動員し、犠牲を惜しまず生存者の救助に当たっている。
「東方之星」の転覆・沈没後、中国共産党中央委員会総書記、国家主席、中央軍事委員会主席の習近平氏が直ちに重要な指示を出し、作業チームを現場に派遣し捜索活動を指導するよう国務院に要請した。湖北省、重慶市、関係者は全力を尽くして捜索・救助活動を展開し、関連する善後処置を適切に行っている。同時に深く教訓を汲み取り、公共安全を維持する措置を強化し、国民の生命の安全を確保している。
李克強総理は習主席の代行で、2日11時40分頃に事故発生地の付近に入り、捜索・救助活動の陣頭指揮をとった。川辺に仮設された指揮本部で、李総理は湖北省・湖南省の責任者、関連部門の責任者を集め会議を開いた。李総理は、専門的な救助の力を発揮し続け、より効果的な救助を実施するよう求めた。
舷窓の外では、照明に照らされた川面がひときわ静かに見えた。海事部門は昼夜を分かたず周辺の水陸の交通を指導した。200人以上の海軍潜水士、3隻のクレーン船、数十隻の船舶が豪雨を物ともせず、毎秒1.8メートルで流れる川で休むことなく水中・水面の捜索活動を行った。