オーストリアは率先して中国の大学入試での成績を評価してきた国である。現在、シドニー大学、オーストリア国立大学、モナシュ大学を含む同国の有名大学は、中国の大学入試試験の成績を参考にしている。しかし、これらの大学に受験するにはIELTSやTOEFLなどの言語能力資格試験の成績の提出が必要となる。たとえばシドニー大学は中国の入学試験成績で優秀であること以外にIELTSで6.4点以上が必要だ。
楊軍氏は、「海外の大学はますます中国の大学入試試験の成績を認めるようになっている。中国の学生にとってはいいニュースだろう。特にサンフランシスコ大学の措置は、他の試験に時間と精力を費やすことが省ける」と述べる。中国鉱業大学(北京)の副校長である姜耀氏も「中国の大学入試試験の成績を海外の大学が重視するようになったのには、中国が巨大な留学市場であるという背景がある。しかし客観的に言って、留学に多くのルートや利便性があることは、多くの中国の学生に良質な高等教育の機会を与える助けになる」と述べる。
サンフランシスコ大学の校長であるポール・フィッツジェラルド氏は、中国の大学入試試験は教育専門家の言う「参考基準」になると考えている。「学生が指定された全体的な知識体系に精通しているかどうか、徹底的に苦労して勉強してきたかどうかの判断基準になる」。そのため、中国の大学入試試験に多くの批判があるのにも関わらず、サンフランシスコ大学では同試験を通じて学生を募集する計画を始めることにしたのだ。シドニー大学の副校長であるディロン・カーリン氏も、中国の大学入試試験は将来成功する可能性のある学生に対するテストとして極めて有効だとし、「中国の大学入試試験で第1ライン以上の成績でシドニー大学に入学した中国の学生はみな、入学後も優秀だ」と述べている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年7月5日