タイ紙「ネーション」は16日、タイTMB銀行経済研究センターのエコノミストであるJitipol Puksamatanan氏の署名記事を掲載した。数多くの中国人観光客がどこに行っても見られる現状について述べたものである。主な内容は以下の通り。
中国の観光業は、中国大陸部の経済成長率が鈍化しているのにもかかわらず、世界的に重要な役割を広げ、演じることができるというまれに見る産業と言える。
この産業が経済の下方傾向に逆らって成長を続けているのはなぜか。何が中国人を旅行に駆り立てているのか。
中国人が国外旅行に行きたがる理由はたくさんある。さらに近い将来には、より多くの中国の観光客が世界中を旅することになると考えられる。
中国の観光業への理解を深めるには、想像をふくらませる前に抑えておきたい3つの重要な事実がある。
第一に、海外旅行はすでに「ぜいたく」なことではなくなっている。
「世界経済フォーラム」は、旅行のカテゴリーは世界的に「ぜいたく品」から「必需品」に変わっていると指摘している。
中国人を含むあらゆる人が旅行を愛してやまないのは、旅行が、異なるものを見物し、異なる文化を知るための気軽な方式だからである。
中国海外旅行研究所のデータによると、中国大陸部からは昨年、1.16億人が海外旅行に出かけた。そのうち3分の2は、15歳から34歳までの若い学生と、教師だった。
このパターンを踏まえ、中国の14億を超える人口のうち半数が34歳以下であるという事実を考えると、現在の海外観光客数が人数では総人数の2.5%にすぎないことがわかる。
つまり単純に考えれば、中国には今後30年、十分な潜在観光客のストックがあるということである。