ハルピン師範大学対外漢語学科卒の謝宇さんは、「国家漢語国際普及弁公室」がベトナムに派遣した中国語教師ボランティアだ。2013年11月、彼は同僚と共にフエ外国語大学の中国語科で教鞭を執ることになった。「フエに来たばかりの頃、とても暑いし、言葉も通じないし、水も合わなかったので大変でした」と謝宇さんは話す。「でも学生や先生方がとても熱心で、徐々に強張った心がほぐれていきました」。
ラオスで中国語教師のボランティアをする劉傑さんは、謝宇さん以上に大変だった。2013年にラオスに来た彼は、ビエンチャン、ヴァンヴィエン、ルアンパバーンにある大学や高校、小学校で教えた。「ヴァンヴィエンで教えていたときは、ネットもテレビもありません。よく断水もしました。シャワーを浴びるのが贅沢なことでした」と言う。ミャンマーやカンボジアでは、到着したばかりの中国語教師ボランティアのほとんどが蚊の襲撃に遭い、「満身創痍」となった。フィリピンのボランティアは蚊に刺されてデング熱に罹った。
今年6月下旬、謝宇さんは1000日近いベトナムでの任務を終える。「中国の青年として、マンツーマンで300名以上のベトナムの大学生を教え、中国語レベルを高め、卒業した彼らにいい仕事が見つかったことが、私の最大の誇りです」と彼は言う。
謝宇さんによると、フエ外国語大学中国語科の学生は多くが周辺地域出身で、貧しい家も少なくないと言う。親がやっとの思いで子供を大学に入学させたのも、卒業後に安定した仕事を探し、運命を変えるためなのだ。
どうして中国語を勉強するのかとの問いに対し、同学科の学生たちは「中国のベトナム投資はますます増加しています。中国語学科の学生は卒業後の進路先に不安はありません」と答える。同大学中国語学科の主任である廖霊氏は取材に対し、「我々中国語科の就職率は100%です。卒業したらすぐに就職します」と答える。