シンガポール紙『聯合早報』ウェブサイトの1日の報道によると、南極を訪れる中国人は過去10年で40倍近く増えている。中国の一人当たりの収入が増加する中、旅行社は、より安い旅行プランを先を争って打ち出している。今年南極を訪れる中国人旅行客は5000人を突破する見通しで、中国は一躍、米国に次ぐ南極旅行の第二の旅客源国となる予想だ。
国際南極旅行業協会の統計によると、2015/2016年度、世界では3万8千人を超える人が南極を旅行し、そのうち中国人旅客は4100人近く、10.6%を占めた。わずか10年前には、南極を訪れる中国人は99人にすぎなかった。業界では、中国人の南極旅行市場はこれからも驚くべき発展の潜在力を持つと考えられている。
6年余り前に南極を旅行した張健さん(女性)が『聯合早報』に語ったところによると、張さんと夫は当時、合計15万元を出して、南極へのグループ旅行に出かけた。「私はサラリーマン階層で、経済的にとても豊かというわけではない。しかし南極に行って見た一番素朴なものの美には、心が震えた。車や家が欲しいとは思わない。生活は、基本的な要求が満たされていればいい。残ったものは貯めて、自分を充実させるために使う」
張さんのように極限旅行に挑戦したいという中国の中産階級の人びとはますます増えており、旅行社はこれを商機と見ている。南極旅行はすでに、富豪だけの遊びではなくなっている。市場での価格は多くが7万元から16万元の間である。専門家の分析によると、北京や上海などの一線都市では、一人当たりの可処分所得がすでに5万元を超えており、上述の価格は一般人にとって手の届かないものではなくなっている。南極に行く中国人旅行客は今後もますます増えていくことだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年5月7日