イギリスの医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』が先週発表した研究報告によると、世界の体重超過または肥満者は総人口の3分の1を占める20億人に達したことがわかった。また報告は、肥満を「世界的な公衆衛生上の危機」だとした。
科学技術と社会の発展に伴い生活レベルが向上し、体重超過や肥満の問題も深刻化している。
中国が肥満人口最多の国に
中国疾病予防抑制センターの統計によると、中国人の肥満率は12%である。この数字はそれほど高くないが、急速に増加している。1980年と比べて、中国の肥満者の割合は倍になった。人口の基数の大きさを見ると、中国は世界で肥満人口が最も多い国である。
中国の青少年の肥満も懸念視されている。教育部が5年に一度発表する『全国学生体質健康調査研究』によると、2012年以降、中国の12%以上の児童が体重超過、12~18歳の青少年の1.9%が糖尿病、17歳未満の青少年の3分の1が心血管の問題を抱えている。
中国の肥満人口の割合の上昇は、主に経済の急成長によるものである。経済成長に伴い、中国人の生活リズムは加速し、便利な方法で食事を済ませる傾向が強まった。高カロリーのファストフードが多く食されている。また、会社員の多くは座っている時間が長く体を動かすことが少なく、これも肥満率の上昇につながっている。