日本人は踊りが好きではないのではないかと思うが、実は大好きである。
日本のダンス人口は約760万人、社交ダンス人口は2014年の統計で160万人に達し、世界一である。国際大会に出場する選手も多く、趣味を超えたダンサーが増えている。日本の社交ダンスの発展ぶりは世界で人気を呼んだ映画『Shall we ダンス?』で一躍有名になった。
最近は子供たちの間でクラシックバレエが人気で、バレエ教室は生徒募集を停止するほど人気がある。
子供たちだけでなく、バレエブームは大人の間にも広まり、「大人向けバレエ教室」も人気がある。そのほか、ジャズダンス、ベリーダンス、ヒプホップダンスなどのストリートダンスも流行し、中高年はフラダンスが好きである。
それほど知られていないが、実は日本のストリートダンスのレベルは世界的に見てトップクラスであり、多くの国際大会で日本人ダンサーが優勝している。
最近は『恋するフォーチュンクッキー』のブームによるものか、「踊ってみよう」という感覚でダンスを始める人も増えている。
2014年、日本のアイドルグループAKB48の『恋するフォーチュンクッキー』がヒットし、多くの人がダンス動画をSNSにアップした。
これまでにヒット曲を真似していたのは主に子供だったが、『恋するフォーチュンクッキー』は違った。企業の代表、大人、有名人などが『恋するフォーチュンクッキー』を踊って動画をアップするというのが流行した。これが「踊ってみよう」の始まりである。
「踊ってみよう」はダンスブームに火をつけ、昨年の「恋ダンス」で再びブームになった。
「恋ダンス」は2016年に放送されたテレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』のエンディングで主演の2人が踊ったダンスである。
「恋ダンス」は若者を中心にSNSで拡散した。「恋ダンスを踊ってみよう」という動画を多くの人がシェアし、若者を中心とした歌と踊りの動画サイトまで開設され、人気を呼んだ。
有名人も次々と「恋ダンス」に挑戦し、ドラマの主演の新垣結衣と星野源だけでなく、テレビ局アナウンサーの安住紳一郎、吉本新喜劇のメンバー、フィギュアスケート有名選手の織田信成や羽生結弦、乃木坂46のメンバーら多くの有名人が「恋ダンス」の動画を公開した。