HTCの携帯事業、Googleが11億ドルで買収

HTCの携帯事業、Googleが11億ドルで買収。

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発信時間:2017-09-22 13:43:14 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 HTCは携帯電話事業の一部を、11億ドルでGoogleに売却するが、携帯事業を手放すわけではないと強調した。もう一人の主役であるGoogleは、モトローラの携帯事業を売却後、再びハードに力を入れる。その新しいモバイル戦略の一部も明らかになった。

 

 HTCが身売りで経営立て直し

 

 「HTCが携帯事業の売却を検討中」という情報が噂されていた。しかし最終的には事業の一部と特許の供与に留まった。

 

 HTCとGoogleはこの取引を昨日、共同発表した。合意内容によると、HTCはGoogleの高級スマホ「ピクセル」を製造しており、Googleはその開発・製造チームを自社に迎えることになる。またその特許をGoogleに譲渡する。HTCはGoogleから11億ドルを得る。

 

 HTCは「今回の取引により、自社ブランドのスマホ事業に専念する。当社は優秀な開発者により自主ブランドのスマホを発展させる。今年上半期にはフラグシップモデルのHTC U11を発売しており、次のフラグシップモデルの準備を積極的に進めている。VR生態システムの構築を続け、VIVEの事業を拡大し、IoT、AR、AIなどの革新に積極的に取り組む」と強調した。

 

 Googleの新戦略

 

 モトローラの携帯事業を買収し、さらに手放したGoogleだが、なぜ今になりまた元の道に戻ろうとしているのだろうか。

 

 Googleは昨年、携帯ハード部門を設立し、2016年10月に新型機「ピクセル」を発売した。この機種の最大の特徴は、「Googleアシスタント」の初搭載で、かつクラウドコンピューティングと深く結びつく。ピクセルはGoogleが初めて自主ブランドとして自主設計したスマホだ。

 

 香港の市場調査会社Counterpointのリサーチ担当者の閻占孟氏は「Googleは今回HTCを選択し、ハイエンド機種市場での事業展開を強化しようとした。HTCは長年に渡りGoogle向けに端末を製造しており、合併も順調で、低コストで済むだろう」と分析した。

 

 Googleはモトローラの携帯事業売却により、スマホ設計の十分な能力を失っている。業界関係者は「これまでGoogleブランドの携帯電話を製造していたのは、モデル機種を作るためだったが、モバイルネットワークの急発展により、自社の影響が狭まりつつあることに気づいた」と分析した。

 

 Googleがハード開発に本腰か

 

 今回の買収前に、Googleは2012年にモトローラの携帯事業を125億ドルで買収していた。しかしウィンウィンパートナーシップとはならず、Googleは2014年に同事業をレノボに低価格で売却した。

 

 閻氏は「Googleのこの2回の買収は、目的が異なっている。5年前に真剣に携帯事業に取り組まず、ソフト・ハード一体型の生態系を構築しようとしていたとするならば、Googleは今や真剣にハードに取り組もうとしている可能性がある。特にハイエンド機種市場で、ピクセルをアップルと雌雄を決する製品にしようとしている」と話した。

 

 Googleはこれまでハード企業を2回買収していたが、いずれも失敗に終わった(モトローラ・モビリティの125億ドル、スマートサーモスタットなどを手がけるNestの30億ドル超)。今回の買収は、どのような結果を生むのだろうか。

 

 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月22日


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