米フォーブス誌(電子版)は5日、「私たちが中国のIoTから学べること」と題した記事を掲載した。筆者のシスコシステムズ元副社長のマチェイ・クランツ氏は、中国がすでにIoT技術のリーダーになっていると判断した。記事の要旨は下記の通り。
25年前に初めて北京を訪問した際に、街と歩道は人や自転車やトラックで混雑していた。筆者は先ほど、14回目となる中国訪問を終えた。現地の交通は以前と同じく混雑していたが、大きな変化があった。今やIoT技術を搭載した自転車、路線バス、列車によるスマートな車の流れにより、都市の交通がよりスマートかつ便利で効率的になっていた。
多くの面から見ると、スマート相乗りは中国のIoTの変化の真髄を伝えている。それは中国の伝統を吸収すると同時に、斬新で予想外の方法により先進技術と融合した。至る所で中国がもはや技術の模倣者でないと確認できたのが驚きだった。中国はすでに技術イノベーターに成長しており、IoTのリーダーとしての地位を確固たるものにしていた。
中国のIoTの採用・革新・研究開発に向かう構造的な変化は、一夜にして生じたかのようだ。テンセントや百度などのIT企業の成功に励まされ、多くのIoTスタートアップ企業及び大型サービス・技術サービスサプライヤーが、3年前に訪中した際には目にしなかった新たな創業の熱意を示していた。
筆者はIoTの成長がいかにして、ほぼすべての商業分野及び公共システムに浸透したかを目の当たりにした。製造業や工業部門だけではなく、交通、都市サービス(汚染対策を含む)、医療、小売、農業なども含まれていた。
中国は一貫してIoTを宣伝している。IoT分野の過去数年の年平均成長率は20%に達する。2020年には中国IoT市場規模が、2300億ドル以上に達するという予想もある。