IBMはこのほど、粗塩の粒より小さい世界最小のマイクロコンピュータを開発したと発表した。
IBMリサーチの公式サイトによると、このマイクロコンピュータはフレームと本体からなり、コストはわずか10セント。1ミリのひし形の中に約100万個のトランジスタが集積されており、データの観測、分析、伝送、実行などが可能。
太陽電池で動き、SRAM(静電容量式RAM)を搭載し、通信ユニットに発光ダイオードを採用。
IBMは米ラスベガスで開催したThink 2018大会で試作機を公開した。これは同社が開発中の「クリプトアンカー」のデジタル指紋技術に採用され、日用品に使用し、商品の産地や流通などの情報を記録する。ブロックチェーン技術と合わされば、商品を本物かどうか見分けることもできる。
IBMリサーチのアーヴィン・クリシュナ院長はブログで、「この技術は食品の安全、商品が本物かどうかの確認、偽物の特定、高級品の出所などを知る新たな手段になる」とした。
米ミシガン大学が2015年に開発した「ミシガン・マイクロ・モート」は世界最小のコンピュータとされていた。ミシガン大学の公式サイトによると、このコンピュータは長さ2ミリで太陽電池で動き、現像装置、温度センサ、圧力センサを内蔵し、IoTのスマート・インダクタとしても使用できる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年3月21日