漫威の中国ヒーロー漫画の誕生に迫る

漫威の中国ヒーロー漫画の誕生に迫る。 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』が中国で人気上映中である一方で、同じ週に公開された漫威の中国英雄アニメはやや活気がないように思える…

タグ:中国 ヒーロー 漫画

発信時間:2018-05-24 14:05:59 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


  『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』が中国で人気上映中である一方で、同じ週に公開された漫威の中国英雄アニメはやや活気がないように思える。漫威が単独で放映権を取得した中国英雄アニメ『三皇斗戦士』と『気旋』の公開後、英BBCなどの外国メディアにより、「漫威は“中国の英雄”をどのように創作したのか」に注目が集まった。記者はこのほど、2作の制作チームで漫威の提携パートナーである網易漫画コンテンツチームを取材した。

 

 網易漫画コンテンツチームは取材に対し、「中国スーパーヒーローの共同開発は我々と漫威の提携の重要な部分。我々は多くのプランを漫威に提供し、漫威の編集長自らが選別と話し合いを行い、この2つの中国スーパーヒーローに決定した」と話した。『三皇斗戦士』に登場するスーパーヒーローの林烈(写真)は中国の大学生、伏羲氏族の最後の人物という設定で、林烈は失踪した考古学者の父親を探しながら伏羲の剣を取り戻し、仲間と一緒に昔の邪神の蚩尤と戦うというストーリー。『気旋』の主人公は27歳前後の中国の女性建築士で、気流を感知・操作でき、「東洋金融都市を守る」人物である。

 

 網易漫画コンテンツチームは漫威と共に大要、人物設定、進行などを決定した後、中国の漫画作者に制作を依頼し、全て完成後に漫威が確認し、米国人編集者の意見も交えて調整したという。漫威宇宙には中国人イラストレーターが制作した唯一の中国スーパーヒーローも加わり、中国語版だけに登場する。今後は多言語に翻訳して海外でも公開する予定。現時点で、『三皇斗戦士』の網易漫画サイトでの総合人気指数は1427万、『気旋』は800万となっている。漫画ファンが熱く討論し、「素晴らしい画風」「国産アニメの味わいが濃い」などと評価した。

 

 一方、設定とスタイルが漫威の過去の作品と大きく異なり、米国アニメのスタイルもないという意見もある。これについてコンテンツチームは、「中国漫画は長期にわたり発展しており、我々のものがどれに似ているとは言えなくなっている。中国の漫画作者と読者は自らの美的感覚と嗜好を形成し、自身の制作スタイルもできている。このようなスタイルは漫威にも認められている。例えば、『三皇斗戦士』は中国の伝統文化の色合いが濃く、漫威も気に入っている」と説明した。

 

 漫威宇宙に登場する中国人顔は通常少なく、悪役の多くが「マンダリン」だったが、近年は中国系のスーパーヒーローが認識されるようになっている。2016年の漫威の作品『奇異博士』に登場した脇役の「王」は中国の血筋を持ち、武術に長けたキャラクターだった。漫威だけでなく、DC漫画も中国のヒーローの孔克南を登場させている。これは中国の発展に伴い、海外の制作者の中国に対するイメージが絶えず変化していることを示す。

 

 中国のスーパーヒーローはどのような気質になっているのか。網易漫画コンテンツチームによると、彼らは中国のスーパーヒーローを描く際に次世代の中国の若者の性格と気質を表現する。例えば、大学生の林烈は典型的な若者と言え、探索と知識を得たいという欲望が強く、危険に遭遇した際に逃げるのではなく困難に立ち向かい、根本を突き止める。また、『気旋』にも中国の特徴的な内容が含まれている。例えば、雷綾が親から電話で「ご飯は食べたか」「最近どうか」「宅配便は届いたか」などと言われる部分は、米国ではなく中国のスーパーヒーローという感覚が強い。

 

 『三皇斗戦士』の公開済みの部分には、主人公の林烈の部屋にアイアンマンのマスクの下書きが登場し、多くのアニメファンを「2人の中国のヒーローと漫威のヒーローが共演する日はいつか」と興奮させている。制作チームは、林烈と雷綾が漫威の登場人物と共演する可能性もあり、2作の連載漫画の今後の内容にも多くの名シーンが登場するとしている。



「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年5月24日



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