海外ゴミ輸入禁止から1年、各国に環境保護対策を迫る

中国網日本語版  |  2018-06-26

海外ゴミ輸入禁止から1年、各国に環境保護対策を迫る。

タグ:海外ゴミ,輸入禁止、環境保護対策

発信時間:2018-06-26 09:51:14 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 次に、海外ゴミの生産能力のうち多くが、過剰した立ち遅れた生産能力であり、淘汰される必要がある。

 

 輸入禁止例によって、国内の回収業界に激震が走った。

 

 中国再生資源回収利用協会再生プラスチック分科会の盛敏秘書長は「再生プラスチック業界において、大手企業はこれまで廃棄プラスチックの輸入に依存していた。輸入禁止令が発表されると、国内の再生プラスチックの不足は、これらの企業に次のことを促した。まず、一部の企業が生産を停止している。一部は国内で自社の回収システムを構築している。それから一部の企業は海外に工場を建設し、回収した廃棄プラスチックを原材料に直接加工してから、中国に輸入している」と指摘した。

 

 中国が輸入禁止令を発表した当初、多くの国は政治的手段により中国に妥協を迫ろうとした。ところが中国は初心を変えなかった。各地の各部門が対策に本腰を入れ、すでに初歩的な効果を手にしている。

 

 生態環境部の説明によると、中国の昨年の固体廃棄物輸入量(実質)は前年比9.2%減で、うち制限類固体廃棄物の輸入量は12%減となった。中国の今年第1四半期の固体廃棄物輸入量は前年同期比57%減で、うち制限類固体廃棄物の輸入量は64%減。

 

 海関(税関)総署は5月22日、海外ゴミ密輸撲滅集中キャンペーンを展開した。同日、密輸犯罪容疑者39人を一斉検挙した。

 

 多くの国は中国による海外ゴミ撲滅の決意を意識し、現地でのゴミ回収を始め、環境保護改革を行っている。

 

 『南ドイツ新聞』は1月、ドイツは今後数年間でプラスチックの回収を徐々に増やすと報じた。現在は36%が回収利用されているが、2022年にはこの比率を63%まで高める。

 

 EUも新たな循環型経済の一連の計画を作成中で、ゴミの回収利用の拡大を目標とする。EUは1月23日、初のプラスチックゴミ処理計画を発表し、使い捨てプラスチックを徐々に淘汰するとした。2030年までにEUで使用するすべてのプラスチック包装を回収利用することが目標だ。

 

 国連環境計画のエリック・ソルヘイム事務局長は「中国の輸入プラスチックゴミ撲滅は、先進国にとっては回収を強化し、ストローなど不必要な商品を減らすべきというシグナルと言うべきだ。一般的な米国人は毎年600本のストローを消費し、大量のプラスチックゴミが生まれる。誰でもコップやボトルから直接水を飲めるはずだ」と指摘した。またコカ・コーラ、ネスレ、ダノンを含む企業がプラスチック製品の循環利用率を高める措置を講じるか、生分解性包装材料に変更しているという。

 

 これは中国の輸入禁止令が自国の生態環境を改善するばかりか、ゴミ輸出国が直ちに法整備を通じゴミの現地回収を促進するよう促すことを意味する。中国の禁止令が、世界全体の環境保護の意義を持つことが分かる。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年6月26日



<  1  2  


Twitter Facebook を加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集     中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで