50mlのワイン、1人分の火鍋。
家電、インテリア、消耗品、化粧品などの日用品がコンパクト化し、この現象は「おひとりさま経済」の台頭を反映する一部となっている。天猫(Tmall)ランキングの「ミニレポート」によると、過去10年で「1人分」は商品の新たな流行になり、「社交グレードダウン、消費グレードアップ」が消費市場において1つの形になっている。
小型電子レンジ 購入者が1年で10倍弱に
コンビニの2枚入り食パン、「おひとりさま向け」レストラン、コンパクト口紅自動販売機などがデパートに入り、様々な小さな現象は時代の変化を映し出している。
「おひとりさま経済」は経済学者のマッカーシー氏が2001年に雑誌『The Economist』で最初に使用した言葉で、当初は「おひとりさま女性経済」として打ち出した概念で、「独身でそこそこの収入がある女性は広告、娯楽などの業界にとって最も理想的な顧客」という見解だった。ところが、現在は「独身女性」だけが対象ではなくなっている。
淘宝網が2017年に発表した独身社会トレンドデータによると、中国で1人で食事をし、眠り、映画を見る独身者は5000万人を超え、その多くが深セン、北京、上海などの一線都市に集中している。うち1990年代生まれは6割以上を占める。
天猫ランキングが発表した天猫「双11」の10年間のアイテム売り上げ増加データを見ると、「1人分」が消費市場で人気を集めている。中でも小型電子レンジと小型洗濯機の購入者の増加が最も目立ち、1年で973%と630%増加。小型洗濯機の売り上げ伸び率は通常の洗濯機より15ポイント高い。
500グラムのコメ、200ミリリットルのワインは同類のアイテムの中で売り上げが最も増加した。うち、200ミリリットル6本入り、568元のモエ・ヘネシーは2018年の天猫「双11」の予約開始後に数百セットが一瞬で完売した。