衛星測位システムの軸となるのは、時間をナノ秒級で正確に測定できる原子時計だ。
これらの時計は衛星が位置を確定するため用いる三角測量法に不可欠だ。GPS衛星は世界範囲で時間を測定し、取引時間の基準化を通じ誤差を10億分の1秒内とすることで、世界の金融市場の同期化を維持している。
オーストラリア戦略政策研究所の上席アナリストは「中国は北斗を使用する他国に、GPSよりもスピーディーなサービスを提供できる」と述べた。
世界的な北斗衛星測位システムは中国人消費者と企業に、GPSと異なる商業基準への適応を求めることになる。これは制空センター、自動運転車などすべてのものが、北斗衛星の信号を受信する端末を設置する必要性を意味している。
中国メディアによると、ファーウェイや小米などの中国主流ブランドが発表した新型スマホは、すでに北斗システムと互換性を持つ。中国製の480万台の自動車もそうだ。
海外ブランドによる北斗システムの採用は緩慢だ。
しかし北斗システムは中国以外への進出に着手している。今年5月には米イリジウム社と共に国連から海難緊急使用契約を手にした。これにより英インマルサット社の数十年に渡る独占を打破した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年12月3日