最新の世界大気品質報告書によると、世界の大気品質ワースト30都市のうち、インドが22都市を占めている。中国のかつて煙霧に覆われていた都市は、大気品質が大幅に改善された。またワースト10に中国の都市が入らなかった。CNNが5日、伝えた。
この「世界の大気品質2018」は、国際環境保護団体「グリーンピース」と「空気質指数(AQI)」監視機関「エアビジュアル」が発表した。同報告書は世界主要地区・都市のPM2.5の年間平均濃度に基づきランキングを作成した。その結果、世界ワースト30のうちインドが22都市を占めた。ワースト10のうちインドは7都市。
首都ニューデリー郊外のグルグラムが、昨年の大気品質が最悪の都市になった。インドも平均的な大気品質が最も悪い国の一つで、AQIは135.8となり、米環境保護局(EPA)が「健康的」と定める値のほぼ3倍に達した。さらに世界保健機関(WHO)が2017年に行った統計によると、世界でPM2.5の濃度が最も高い都市のうちインドが10を占めた。
インドの大気品質は、南アジアの深刻な大気汚染問題の縮図だ。「世界の大気品質2018」によると、ワースト20のうち18都市が南アジアのインド、パキスタン、バングラデシュとなった。南アジアの大気汚染問題が特に深刻だが、この現象はすでに世界的な問題になっている。今回の報告の観測対象となった世界3000都市のうち、WHOの大気品質に関する規定値を上回る都市が64%に達した。グリーンピース東南アジア支部のサニョ事務局長は「大気汚染は私たちの生活と未来を苦しめる。PM2.5は人類の健康と経済に大きな影響を生む。人の健康を損ねるほか、労働力の損失が2250億ドル生じ、数兆ドルの医療費が生じる」と指摘した。
この報告書の見所になったのは中国だ。報告書によると、これらの地域と比べると中国全体の大気品質は12位でワースト10に入らなかった。かつて世界で大気汚染が深刻とされたこの国は2017−18年の間に、汚染物質の濃度を平均で12%引き下げた。
豪ABCは5日、中国の具体的な都市について次のように伝えた。
中国の首都・北京もワースト100に入らなかった。中国で大気品質が最も優れた都市はニンティ市。中国で大気汚染が最も深刻な2都市は、新疆ウイグル自治区のホータン市(ワースト30のうち8位)とカシュガル市(ワースト30のうち19位)。報告書は、石炭燃焼が依然として東アジアの大気品質が優れない主因であるとした。また調査が行われた73カ国のうち、大気品質が最も優れているのはアイスランド。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年3月6日