日本で初めての10連休が27日に始まり、国民は平成最後の休暇を迎えた。
明仁天皇が30日に退位し、徳仁皇太子が5月1日に新天皇に即位し、元号が「令和」に変わる。
最長の連休
4月末から5月初めは日本のゴールデンウィークで、過去最長は5連休だった。今年は天皇の退位・即位時期と重なるため、日本は4月27日から5月6日まで10連休になった。内閣府によると、日本で1948年に『国民の祝日に関する法律』が施行されてから初の10連休になる。
首都の東京は27日、外出のピークを迎え、新幹線とその他の列車の予約件数は前年同期比で6割増加、国内航空の予約件数は2割増加した。東京駅と羽田空港は26日午後に旅客輸送量が大幅に増加し、高速道路は27日早朝から渋滞し始めた。共同通信社は、10連休の外出者の数は過去最高を記録する可能性があると論じた。
連休中、多くの金融機関が窓口業務を停止するが、ATMはサービスを継続する。各級政府は連休中に診療を受け付ける医療機関リストを公開し、確認してから病院に行くよう呼びかけた。令和初日となる5月1日は「吉日」にあたり、政府は同日の婚姻届の提出件数は大幅に増加すると見て一部機関を臨時開放した。
閣僚12人が10連休に海外出張することになっており、訪問日程は4月30日の天皇退位前と5月1日の新天皇即位後に集中している。
安倍晋三首相は欧米6カ国を訪問中で、29日に帰国する。麻生太郎副首相・財務大臣、河野太郎外務大臣、岩屋毅防衛大臣、茂木敏充経済再生担当大臣、柴山昌彦文部科学大臣ら11人の閣僚が海外を訪問し、最も多い時期は6人の閣僚が国内にいない。安倍首相を含む12人は10連休に計19カ国を訪問し、うち6人は米国、3人はフランス、そのほかにベルギーやカナダなどを訪問する。
悲喜こもごも
27日、北海道は寒波に見舞われ、一部地域は最低気温がマイナス4度になった。北海道と東北地方の一部山間部で雪が降り、室蘭市の積雪量は8センチに達した。北海道佐呂間町は27日、寒波の中で10連休に入った。
埼玉県三郷市の会社員の隅田敏之さん一家3人は北海道札幌市で連休を過ごす。隅田さんは共同通信社の記者に対し、娘に北海道の特産物を食べさせたいと話した。茨城県在住の小原里奈さんは東京駅から新幹線で岡山に行き、友人の結婚式に出席する。彼女は、結婚式の後に青森県弘前市に桜を見に行く予定だと話した。
一方、今回の最長の連休を喜んでいない日本人もいる。連休中の人手を確保するため、多くの医療機関がインターネットに助けを求めた。共同通信社によると、22日までに、医療人材を提供するサイトに、10連休に勤務できるスタッフの募集広告4538件が投稿された。
北海道のある病院の職員は政府の一方的な連休の決定に対し、「地方で代わりのスタッフを見つけることは難しく、(政府は)医療業務に影響がないかよく考えなかったのか」と不満を示した。
福岡県のある病院で勤務する看護師も、「10連休は長すぎる。仕事があるのに幼稚園は休みで、連休中はベビーシッターもなかなか見つからない」と不満をこぼした。仲介会社は、この時期の予約件数は平年の2倍になっていると明かした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年4月29日