2つ目は、「ゆっくり就職」が卒業生の進路になっている点も大きな変化である。多くの学生が1~2年の緩衝期間を設けて社会を理解し、興味を見つけ、考えが定まってから正式に就職する。
3つ目は、新業態や新技術の登場に伴い、「非スタンダードな就職」も非常に重要な就職手段とスタイルになっている。彼らは固定された就職環境を選択するとは限らない。大学生は柔軟な就職、さらには起業するなどして自分の趣味と発展方向に合った職業を選ぶ。
天津市社会科学院社会学研究所の張宝義所長は、「ここ数年、大学生が故郷に戻って就職したり、非一線都市で就職する傾向が目立つ」と話す。これは量の変化ではなく、本質的な転換である。以前は就職先が大都市に集中し、一線都市に残る人が多かった。最近は北京や上海の人口の伸びが鈍化し、マイナス成長にもなっている。さらに、大卒生が外に流れている点にも注目したい。張宝義氏は、その他の都市の発展のチャンスは増え続けており、多くの卒業生に支持されているとの見解を示した。
74.1%が「新興の職業、若者の選択肢が増えた」と回答
新卒生の就職観が変化したのはなぜか。調査で、74.1%が「新興の職業、若者の選択肢が増えた」と回答。また、63.8%が「大都市は生活と就職のストレスが大きい」、60.0%が「大学生の就職観は開放的になり、目標がより明確になった」と回答した。
張芸さんの周りの多くの同級生は、就職のストレスが大きいことを理由に大学院に進むことを選び、学歴を高くしてより良い仕事に就きたいと考えている。中には就職が怖い、自分に何が合っているか、何がしたいのかがわからない人もいるという。