中国のゴミ分別、「強制時代」に突入

中国のゴミ分別、「強制時代」に突入。来週より「上海市生活ゴミ管理条例」が正式に施行される。この条例が注目を浴びているのは、象徴的な意義があるからだ。上海市は20数年の働きかけを経て、ゴミ分別を率先して法治枠組み内に入れた…

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発信時間:2019-06-29 09:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 勝手なゴミ捨てに「ノー」


 来週より「上海市生活ゴミ管理条例」が正式に施行される。この条例が注目を浴びているのは、象徴的な意義があるからだ。上海市は20数年の働きかけを経て、ゴミ分別を率先して法治枠組み内に入れた。


 上海市は立法により、生活ゴミをリサイクル可能な物、有害ゴミ、湿ったゴミ、乾いたゴミに分別する。旅館やホテルは使い捨て商品を提供できない。初めて生活ゴミの全フローの分別を明確にし、分別管理責任者制度を作り関連する法的責任を明らかにした。例えば個人がゴミを分別せず捨てた場合の罰金は最高200元。企業の場合は最高5万元。


 上海社会科学院生態・持続可能な発展研究所の劉新宇副研究員は、記者の取材に応じた際に「今回の立法の意義は、従来の環境保護ボランティア活動をすべての市民の法的義務にしたことにある。上海市の生活ゴミ分別作業はこれまでもフロントエンドの分別、バックエンドの処理などで良く行われていたが、各サイクルの結びつきに改善の余地がある」と述べた。


 上海のみならず、多くの超大都市が生活ゴミ強制分別に加わっている。


 5月末に開催された北京市第15期人大常務委員会第13回会議にて、北京市人大城建環保委員会は「北京市生活ゴミ管理条例」を早期改正・改善し、法に基づきゴミの強制分別を行い、ゴミ分別の規定に背く行為に罰則を設けるよう提案した。また未分別のゴミの輸送を撲滅し、「分別しなければ受け取らない」という強制メカニズムを明らかにするとした。


 「北京市生活ゴミ管理条例」は2012年3月より施行されている。ただし関連調査によると、条例の具体的な内容を知っている北京市民の割合は2割未満に留まっている。


 北京市社会科学院の呉向陽副研究員は記者に、「今回の法改正は、ゴミ分別のガバナンスメカニズムの重大な変化が生じることを意味する。北京市の生活ゴミ分別の効果はこれまで理想的ではなかったが、その重要な原因は宣伝と提唱が中心で強制力がなかったことだ。今回の法改正により分別しない人が法的拘束を受け、損失を被ることになる。これは人々のゴミ分別の動機づけになる」と話した。


 報道によると、北京市の今回のゴミ分別の強制の対象となるのは学校や病院などの公共機関、オフィスビル、観光地、ホテルなどの経営の場、それから住民だ。しかし呉氏は「将来的にはフルカバーの流れになる」と指摘した。


 深セン市では「深セン経済特区生活ゴミ分別規定(草案)」が民間からの意見募集を終えており、立法手続きが急ピッチで進められている。うちマンションや個人による未分別の罰金を10倍に引き上げるといった内容が熱心に議論されている。


 広州市では昨年7月1日より「広州市生活ゴミ分別管理条例」が施行されており、常態化法執行検査が重要な手がかりになっている。8月下旬にはある広州市民が分別せず大量のゴミを捨てたことで、都市管理法執行部門から200元の罰金を科された。広州市で初めて同条例に違反し処罰された個人になった。


 広東省社会科学院環境経済・政策研究センターの曾雲敏主任は記者に、「罰金よりも現在重要なのは、ゴミ分別の各サイクルの連結だ。整ったメカニズムを構築することで、住民が一日も早くゴミ分別方法とゴミの行先を理解できるようにするべきだ」と話した。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年6月29日

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