5G時代到来 中国報道業に25種の報道ロボットが登場

5G時代到来 中国報道業に25種の報道ロボットが登場。

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発信時間:2019-08-31 09:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 中国国内最大の報道ロボットメーカーでサービス業者の新華智雲は8月26日午後、自主開発した25種の報道ロボットを発表した。

 

 これらのロボットは「メディア大脳MAGICショートムービー・スマート生産プラットフォーム」に集成されている。機能はそれぞれ異なり、文字認識、字幕自動生成、リアルタイム中継・編集、映像データ記事作成などがある。

 

 新華智雲の傅丕毅連席CEOは、「中国の報道史上初の報道ロボット。この発表が歴史に残り、有意義な出来事になるとよい」と野心を示した。

 

メディア業の悩みに焦点 人工知能(AI)がアシスト

 

 先日、浙江省に台風9号「レキマー」が上陸し、報道陣にとって巨大台風への対応は大きな試練となった。

 

 AIキャスターが気象災害の警戒情報を伝えるのを目にしたことがある人もいるだろう。銭江動画「数説台風」は台風の風力の変化を表示し、台風期間中のポジティブな物語も伝える。これらの動画は、メディア大脳MAGICショートムービー・スマート生産プラットフォームによって支えられている。

 

 メディア大脳は中国最初の報道AIプラットフォームで、新華智雲が2017年末にリリースした。新華智雲は新華社とアリババが共同出資して設立した会社。

 

 新華智雲の徐常亮連席CEOは科技日報に対して以下のように述べた。報道業は開放的かつ複雑な分野で、常にマルチモード技術を使用する。例えば、画像認識、顔認識、音声処理などである。業界内で報道業向けに開発したスマートパターンは少なく、報道業に適したAI技術を実用化するには報道だけでなく技術も理解し、大量の素材とデータも蓄積していなければいけない。例えば、今回発表した25種のロボットの中に、「突発認識ロボット」がある。これは動画素材から火災、爆発、衝突などの事件と警務、医療などの特殊車両を認識し、編集部に迅速に伝えることができる。また、動画を二次処理し、代表的なシーンを探し出し、編集者と記者に推薦することもできる。

 

 実は、どのAIパターンもデータに支えられている。徐常亮氏は、技術の面で言うと、ディープラーニングなどの各アルゴニズムは比較的成熟しているが、解決すべき点はデータの収集と注記だと話した。

 

5G時代 メディアはスマート化モデル転換の新たな必要性に直面

 

 華中科技大学新聞・信息伝播学院の張明新教授は、AI技術は報道業の姿を歴史的に変化させたとし、「ネットワークやビッグデータなどの技術に支えられ、報道には手がかり収集と審査、取材と編集、製作と発信などの全プロセスに至るまで、スマート化の特性がより表れている」と話す。

 

 傅丕毅氏は、5G時代を迎えるにあたり、メディアはスマート化モデル転換をする必要があると考える。しかし、多くのメディアがスマート化にまだ遠い。実は、メディア大脳はメディアのスマート化までの時間を短縮している。各メディアにスマートプラットフォームの開発に力を入れるよう求めることは非現実的だが、伝統的なメディアも各方式を通して技術を取得できる。

 

 5G時代、新たなチャンスがもたらされる。徐常亮氏は、5Gの最も明確な特徴は低タイムラグ、通信速度、大容量だと考える。5Gに支えられ、メディアはカメラやセンサーを使って報道し、モバイル端末+クラウディングでデータを処理し、各AI技術をスムーズに利用できる。「メディアの取材、編集、発信を大幅に加速することができる」と徐常亮氏。

 

 一般人にとっては、「全動画」環境になる。北京師範大学新聞伝播学院の喩国明執行院長が言うように、社会の主な交流手段は文字から動画へと変わる。かつてバックグラウンドで無名の英雄だったスマート技術が前線に登場し感知されるようになり、VR、MR、ARなどの各種技術も目立つようになった。

 

 しかし、コンテンツが重要という点は変わらない。

 

 新技術は新たな生産力をもたらし、メディアが提供するコンテンツは機械にアシストされて数倍にできる。これもメディアの高度かつ専門度に求められるものである。傅丕毅氏は、メディア従事者は万能になり、機会とともに作業し、「要所を守る人」にならなければいけないとし、「優れたコンテンツと技術があってようやく、メディアは主導権を握ることができる」と話した。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年8月31日


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