近年、多くの流失文物が祖国に戻り、2018年にイギリスのオークション落札者が寄贈した円明園の青銅虎鎣、今年日本から祖国に戻った曽伯克父青銅器、イタリアから一度に償還された700点以上の文物がある。
国家文物局博物館・社会文物司(科技司)の鄧超副司長は先日、インタビューに対し、「中国政府の流失文物に対する態度は、国宝であるからには遠くても追跡する必要があるというものだが、競売や買い戻すという方法で海外に違法流失した文物を国に戻すことを支持、奨励しておらず、法律などの手段を通した償還の実現に努めている」と話した。
中国人民大学法学院文化遺産法研究所の王雲霞所長によると、中国は海外に違法流失した文物の競売に賛成しておらず、特に国有機関と企業が国家財政と国有企業資金を使って違法流出した文物を購入することに反対している。個人が競売に参加する場合は強制的に禁止することはできないが、奨励してこなかった。
王雲霞氏は、オークションに参加すれば文物の価格は上がると話す。もともと高くなかった円明園の獣首の価格が1万倍に値上がりしたのは、国内機関が競売に参加し値上がりし、国外のオークション業者がそれに便乗して中国人の民族感情を誘導したためだという。
蛇首、羊首、鶏首、狗首、龍首の銅像は今も行方がわからない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年11月14日