中国にはパンダよりも変わった景観が多いが、このパンダという生物が生存していること自体が奇跡と言える。人類のそのための努力は計り知れない。パンダは絶滅の悪運を逃れがたいように見える。唯一の食物である竹は栄養価が極めて低く、成年のパンダはこれを毎日30ポンド(約13.6キロ)食べなければならない。そのため子供を育てる時間も精力もそれほど残されていない。17日付英紙が伝えた。
生まれた赤ちゃんも生き延びられるとは限らない。その誕生時の誕生は4オンス(約113.4グラム)のみで、毛がなく目も見えず、心をこめて育てる必要がある。双子を生んだ野生の雌パンダは通常、弱い方を死なせる。しかし全力を尽くすパンダ繁殖研究基地のチームは、パンダの母の注意力を分散させ、「すり替え」をすることによって、双子を交代で育てる。育児室の子供から大人に成長するまでの各段階において、パンダは人々に多くの喜びをもたらす。筆者は今回の訪問先の中で、成都市が最も好きになった。
成都市の中心に位置する人民公園は、1911年に開放されてから中心的なコミュニティとなっている。この公園の最も熱心な利用者は高齢者のようだ。楽隊の伴奏に乗り、高齢者がマイクを持って歌をうたい、心の声を表現していた。さらに多くの高齢者が熟練したダンスを披露していた。
公園の茶館で、筆者は麻雀を打っている人に勝手に口を出す傍観者を見た。その他の人は静かに椅子に座り、耳かき師による施術を待っていた。
公園で最も奇妙だったのは、お見合いコーナーだ。筆者は孤独な心を表現したカードを板に貼るものとばかり思っていたが、そうではなかった。そこには子供の結婚を願う両親が作った大きなポスターが掲載されていた。ポスターには求婚者の靴のサイズや賃金などさまざまな情報が記されていた。
人民公園は筆者にとって不慣れだが、どこか親しみやすい文化の魅力的な縮図だ。ここの一部の習慣は筆者にとって奇妙だが、すべての軸になっているのが家庭であることは明らかだ。高齢者は尊敬され、話に耳を傾けられる。年齢に関わらず、彼らはみな好みの服を着て、家を出て生活を楽しもうとする。筆者はこのような生活が気に入った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年11月24日