「スムーズ通行許可証」を持つトラック運転手が、中国東部から560トンの消毒剤を武漢市に急ぎ届けた。この人口1100万人弱の都市は、新型コロナウイルスの流行阻止の中心的な舞台だ。武漢市の郊外で、荷物が現地のトラックに積み替えられる。運転手たちはマスクと防護服を着用する。AP通信が1日、伝えた。
これは食品及びその他の物資の流動を厳格に管理する取り組みだ。食品及び物資の流動は、多くの関門で検査を受けなければならない。武漢市を出入りする道路は1月23日以降にほぼ閉鎖されている。
この新型ウイルスに対する国際的な懸念の深まりに伴い、武漢市と一部の周辺都市は封鎖を実施し、市民を外に出さないようにしている。この措置はさらに、封鎖された市民に食料及びその他の必需品を提供するため、大規模な取り組みを行う必要がある。一部のトラックが許可を受け、食品を運ぶ。メディアが掲載した写真を見ると、多くのトラックが検査ステーションで長蛇の列を作り、車内の運転手がマスクを着用している。白の防護服を着た職員は運転手の体温を測定し、ウイルス感染の兆候がないかをチェックする。通行証がない運転手は通過が許されない。
武漢市の人口はニューヨーク市の約1.5倍。武漢市の学校、映画館、レストランはすべて閉鎖されている。地下鉄と路線バスも、市民の外出による感染リスクを下げるため閉鎖されている。市中心の繁華街はマイカーの通行を禁じている。湖北省政府は野菜、米、肉類、医療用品の十分な供給を約束した。湖北省政府は、多くの小売企業と協力し、さらには雲南省や海南島からも食品を調達すると発表した。また政府は店の買い貯め・売り惜しみ、価格吊り上げなどの行為を厳しく取り締まると宣言した。
1月25日に消毒剤の輸送作業を行ったのは、東部・江蘇省のトラック運送業2社だ。うち1社のマネージャーの劉漢康氏(音訳)は電話で、「正式な通行証があれば、運転手の移動時間は通常の20時間から15時間に短縮される。企業はこの責任を担わなければならない」と述べた。
AP通信の電話取材に応じた市民は、大多数のスーパーが十分に食品を供給していると述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年2月3日