国家衛生健康委員会ハイレベル専門家チーム長の鐘南山院士は2日、メディアからの取材に応じ、感染対策の注目すべき新情報を明らかにした。
1. 今後10日から2週間前後がピークか
2日24時現在、国家衛生健康委員会が31省(自治区、直轄市を含む)及び新疆生産建設兵団から報告を受けた患者数は累計1万7205人にのぼる。うち重症者は2296人、死者は361人、完治・退院は475人で、感染の疑いのある患者は2万1558人。
鐘南山氏:
感染確認数が上昇しており、一定期間続く可能性があるが、長期化することはないだろう。
我々は今回の感染が今後10日から2週間前後にピークを迎えると判断している。しかし我々は依然として対策を強化し、警戒を緩めてはならない。この場を借り、武漢という英雄都市に感謝する。彼らは大きな犠牲を強いられ、多大な貢献を成し遂げた。
2. 致死率はH7N9を下回るが、一般的なインフルエンザを上回る
鐘南山氏:
2月2日現在、感染が確認された患者の致死率はおよぼ2.3、2.4%だ。患者が集中しているため、武漢市の致死率は別の地域を上回る。しかし致死率が低いからといって警戒を緩めるべきではない。
全体的に見ると、H7N9鳥インフルエンザ、MERS(中東呼吸器症候群)、H5N1鳥インフルエンザと比べると致死率は相対的に低めだが、一般的なインフルエンザを上回る。
3. 感染源はコウモリか
鐘南山氏:
新型コロナウイルス(2019-nCoV)のゲノム解析・研究により、SARS-CoVとの間に79.5%の相似性があり、コウモリのCoVとの間に96%の相似性があることが分かった。2019-nCoVの感染源はコウモリとほぼ断定できるが、中間の宿主が存在するかについてはさらなる研究が必要だ。
湖北省科技庁の王煒庁長は2日の記者会見で、動物を対象とした研究により、新型コロナウイルスがSARSコロナウイルスと同じ細胞を使用し受容体に入ることが証明されたと述べた。研究によると、新型コロナウイルスとコウモリのコロナウイルスの配列の一致性は96%にのぼる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年2月4日