2020年の春節、新型コロナウイルス関連肺炎の流行により、賑やかだった北京市内はひっそりとした。医療関係者でない多くの人が休暇を諦め、感染症との戦いに積極的に加わり、自分の職務を全うし、都市の安全を守っている。彼らは感染症が流行する中で勤務し続ける「地下鉄人」である。
写真:セキュリティチェックを行う地下鉄の駅員。地下鉄駅はサーモグラフィー体温計で体温測定を行なっている(北京地下鉄公司が提供)
「外出時はマスクをつけることが非常に重要」、「体温測定にご協力ください」……地下鉄建国門駅に入ると、いたるところにこのような標語が書かれ、注意事項が繰り返し放送されている。
「我々が勤務するのは全て乗客の安全のため」と、建国門エリアで勤務する韓佳さんは話す。感染症が流行する中、「安全」のために彼女たち300人以上の地下鉄従業員は24時間体制で勤務し、抑制に取り組んでいる。
建国門エリアは北京駅など4駅を管轄し、利用者が多く、乗客の安全を最大限に保障するため、建国門駅は全面的な保障措置をとっている。韓佳さんによると、乗客の体温測定を厳しく行うほかに、駅全体の消毒作業を強化し、セキュリティチェック設備、セルフ券売機、改札機の消毒を1時間ごとに行なっている。駅の出入口、手すり、トイレなどのエリアと設備は1日5回消毒し、そのほかの公共エリアも定期的に消毒し、全面的な防護対策を徹底している。
夕方から夜にかけて、地下鉄駅はサーモグラフィー体温計の設置テストを行い、韓佳さんはその様子を見守った。彼女は、「この時、大きな責任感が必要で、細かい部分にも配慮して作業しなければいけない。例えば、新しい検査設備の上限温度は37度で、この温度を超えると自動でアラームが鳴る。温度設定を低くしているのは、地下鉄のセキュリティゲートは温度が低く、外から入ってきた乗客の体温も低いためである。設備のアラームが鳴る温度を37.3度に設定すれば、実際の体温はもっと高い可能性がある」と述べた。
乗客に対して責任を負うだけでなく、地下鉄従業員チームの防護も建国門エリアは怠っていない。韓佳さんによると、各駅はマスク、手袋、防護服、防護手袋、防護眼鏡などを配り、赤外線消毒灯も配備し、作業着を定期的に消毒し、勤務前、勤務中、退勤時に体温を測定する。使用済みのマスクは回収して密閉容器に入れ、消毒してから廃棄する。