17日に開かれた国務院共同予防・抑制メカニズムの記者会見において、2つの朗報が注目を集めた。1つ目は、完治・退院数が累計で1万人を突破したことだ。2つ目は湖北省を除き、13日連続で新規感染者が減少していることだ。
完治率の向上と死亡率の低下、特に重症患者の治療は常に、治療活動の重点になっている。科学研究の難関突破や血漿による治療など、一連の力強い対策が奏功している。
最強の重症治療勢力、武漢に派遣
国の「精鋭部隊」が武漢に駆けつけた。統計によると、現在まで3万人以上の医療従事者が湖北省武漢市に駆けつけている。
国家衛生健康委員会医政医管局の監察専員である郭燕紅氏は、「彼らは主に呼吸器、感染症、重症などを専門としている。武漢の重症者が多い特徴に焦点を絞り、我々は最強の重症専門治療勢力を投入した。1万1000人の重症専門医療従事者が、重症者の治療を担当している。この1万1000人は全国の重症医療人員資源の10%弱を占める」と述べた。
郭氏によると、退院者のうち9割が軽症で、重症は1割。患者の発症から感染確認までの時間の全国平均は4.95日だ。これは診断時間の短縮、迅速な診療、早期診断・治療が完治率を高める非常に有効な措置であることを意味する。
新たな治療法、第6版治療プランに導入か
重症者の治療が常に懸念されている。感染症の発生後、鐘南山院士、王辰院士、李蘭娟院士のチームが臨床の最前線で働き続け、複雑な重症治療のなか提案を行っている。新たな治療法と技術を模索し、診療プランに導入している。第6版治療プランが現在策定中だ。全国の診療活動を指導し、治療水準を高める。
国家中医薬管理局医政司長の蒋健氏は記者会見で、「17日現在、湖北省以外の地域において、中国医薬による治療を受け完治・退院した感染者、もしくは症状が改善した感染者は87%にのぼる」と説明した。
31省(自治区・直轄市を含む)及び新疆生産建設兵団の報告によると、16日24時現在の累計完治・退院数は1万844人にのぼる。湖北省を除き、13日連続で新規感染者が減少した。
郭氏は「これらは非常に良い兆候で、我々の予防・治療活動に高い効果があったことを意味する。関連分析によると、患者の9割以上が抗ウイルス治療、対症療法を受けた。呼吸サポート、循環サポート、免疫力強化など一連の総合的な診療手段により、患者の回復を早めた」と述べた。
科学研究の難関突破を加速、回復期の血漿が有力な武器に
新型コロナウイルスをスムーズに分離、リン酸クロロキンなど一部の薬品の臨床治療効果が初歩的に判明、一部のワクチンが動物実験段階に——感染対策の戦場において、科学の力が顕在化している。
科学技術部生物センター副主任の孫燕栄氏は、「科学研究の難関突破は、重症者治療の大きな任務になる。回復期の血漿は重症患者の治療に効果を発揮する。間もなく策定される第6版診療プランは、関連内容をさらに詳細化する」と述べた。
完治し退院する患者が増え、その回復期の血漿による重症患者の治療に有利な条件を提供している。現在すでに、武漢市、上海市、重慶市、広東省、山西省などの新型コロナウイルス肺炎回復者から提供された血漿が、患者の治療に用いられている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年2月18日