米国で新型コロナウイルスの遺伝子を研究する科学者が、衝撃的な事実を発見した。
この科学者の名前はトレバー・ベッドフォード氏で、米ワシントン州立大学疫学部の准教授だ。彼は1月19日に米国で確認された初の新型コロナウイルス感染者のウイルス遺伝子の分析に参加し、米NYタイムズと英フィナンシャル・タイムズによって報じられた。
ベッドフォード氏は個人のSNSアカウントで驚きの発見を発表した。
ベッドフォード氏は米ワシントン州スノホミッシュ郡で新たに感染が確認された患者の分析を行った。この北京時間2月29日に感染が確認された若い患者の新型コロナウイルスが、1月19日に米国で初めて確認された感染者のウイルスが進化したものである可能性が高いというのだ。
国際的に権威ある医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)』に先ほど掲載された論文によると、1月19日に感染が確認された米国本土初の新型コロナウイルス感染者は、発症前に武漢市に渡航していた。しかしより注目すべきは、この患者が武漢から米国に戻った後、2月29日に新たに感染者が出たスノホミッシュ郡で暮らしていたことだ。
そのためベッドフォード氏は、これは1月19日の段階で米国現地で市中感染が発生しており、この感染が6週間も続いている可能性があるとした。
この科学者は「ワシントン州で新型コロナウイルスが流行している可能性があるが、これまではウイルス検査基準があまりにも厳しく、中国への渡航歴がある人のみが対象だったため、これまで発見されていなかった」と記した。
またベッドフォード氏は、ワシントンの実際の感染者はすでに数百人にのぼるとみられるとした。
ベッドフォード氏はSNSで、1月19日の米国初の感染者のウイルスの遺伝子が2月29日の新たな感染者のウイルスと似ており、「単なる偶然」かもしれないという別の可能性を示しているが、この偶然が生じる可能性はほとんどないとした。
NYタイムズも本件を報じ、新型コロナウイルスが米ワシントン州で数週間に渡り拡散している可能性があるとした。
同紙の報道によると、現地の感染規模はすでに150人から1500人に達している可能性がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月2日