バチカンは4月、例年数千人の参列者が集まるローマ教王の復活祭の行事をすべて参列者なしで執り行った。近代史上前例のないことだ。
スペインの牛たちはほっと一息ついていることだろう。欧州メディアが3月中旬に伝えたところによると、新型ウイルスの影響でスペインは21の闘牛観戦が中止となり、120頭の牛たちの命が救われた。
近年、毎年3千万人近い観光客が訪れるバルセロナ。そのうちの多くがクルーズ船を利用し、観光消費は市の商業収入の5分の1を占める。2月下旬からの新型ウイルスの影響で今や「観光業が蒸発した」。普段は観光客でいっぱいのサグラダ・ファミリア教会も3月13日の閉鎖以降静まり返っていると4月9日付の「ナショナルジオグラフィック」誌は伝える。
ロシアの状況も楽観視できない。13日の新規感染者は2558人と1日当たりの新規感染者が過去最多となった。モスクワ市長は4月13日から19日まで様々な封鎖措置を講じるとともに、新型ウイルスの感染拡大を抑えるため不要不急のすべての業務や活動を中止すると発表した。4月13日以降、ロシア鉄道では第二次世界大戦退役軍人の長距離鉄道の無料利用を無期限で一時停止し、65歳以上の高齢者に自宅待機を促した。
タイでは、新型ウイルス感染拡大前と後のバンコクのラチャダー鉄道市場の様子を撮影した写真をある報道関係者が報じた。この市場は夜でも様々な屋台が軒を連ね、色彩豊かな夜景をなしていた。ところが今はただの空き地だけが残っている。
ワシントンポストによると、タイ・チェンマイのエレファント・ネイチャーパークは閉鎖。毎年ゾウのイベントには4000万人の観光客が訪れていた。チェンマイのメーサー・エレファント・キャンプは紐でつないでいた78頭のゾウを解放した。
4月4日、プーケット島では臨時病院に改造したり、感染の疑いがある患者の隔離観察用ホテル以外すべてのホテルが閉鎖した。3月30日、プーケット島は封鎖を宣言、海路と陸路の交通規制が敷かれ、その後、空路も閉鎖された。地元の遊覧船業者は何もすることがなくなり、多くの観光業者が一時的な失業状態に陥っている。
本来であれば毎年4月13日から15日はタイの旧正月(ソンクラーン)、いわゆる水かけ祭りだが、新型コロナウイルスの影響でタイ政府はソンクラーンを延期し、祝賀イベントを禁止する方針を打ち出した。