北京市衛生健康委員会が22日に発表した情報によると、21日0時から24時までに北京で確認された新型コロナウイルス新規感染者は9人で、8日連続の2桁増加を経て初めて1桁に減少した。専門家は、現在の北京の感染状況は安定しているが、新規感染が途絶えたことを意味するわけではなく、感染者数の増加はしばらく続くとみており、市民に高度な警戒と予防措置の徹底を呼び掛けた。
北京では、6月13日に36人の現地感染者が報告されて以来、6月20日まで1日の新規感染者数20人以上が続いた。北京市人民政府報道官の徐和建氏は、21日の新規感染者数は減少し、北京は流行の規模や重要なリスクポイントの把握に成功し、流行の拡散に歯止めをかけ、好転傾向にあることは明らかだと述べ、北京の感染症対策は依然として厳しい局面に直面していると指摘した。
北京市市中衛生首席専門家の呉浩氏は今年2月に武漢に赴き、国家衛生健康委員会疾病予防対策専門家委員会の一員として武漢の市中感染対策を指導した。現在の北京の状況について呉氏は、コントロール可能であり、「安定期」に入っているが、新規感染が途絶えたことを意味するわけではなく、核酸検査などの進展にともない、新規感染者の増加はしばらく続くと考えられ、数字ばかりにこだわる必要はないと述べた。
6月13日以降、新発地卸売市場の集団感染の状況を受け、流行を速やかに遮断するため、北京市は大規模な核酸検査に踏み切り、現在も着実に進めている。6月20日6時までに、すでに229万7000人の検査が行われた。
呉氏は、新型コロナウイルスとの長期共存を覚悟すべきとし、さらに次のように述べた。「一部の地域では感染者は現れていないが、ウイルスがないとは言い切れない。無症状の感染者もいるためである。伝染病の流行の規則を参考にし、感染源を突き止め感染ルートの遮断に成功すれば、感染者数を急減させることは可能である。市民は高度に警戒し、マスク着用・手洗い・換気・住宅及び周辺環境の衛生の維持などの措置を徹底しなけれればならない」。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年6月23日