吉林農業大学農学科を卒業した周静雲さんは先日、オンラインで筆記試験と面接を受け、「叮咚買菜」管理訓練生にエントリーされた。「職探しは大変で、順調に入職できて嬉しい」と彼女は話す。
就職シーズンのこの時期、周静雲さんはECサイトで就職活動をした卒業生の1人である。近頃、教育部と商務部はEC業界の2020年大学卒業生を対象としたオンライン募集活動を実施した。上海財経大学電子商務研究所の崔麗麗執行所長は、ECのオンライン募集活動は業界の発展動向に順応し、業界のニーズと発展状況を人材育成と供給と効果的に結びつけたと考える。
2019年5月、商務部電子商務・情報化司が公布した『中国電子商務報告』によると、2018年の全国のEC取引額は31億6300万元で前年比8.5%増加し、EC従事者は4700万人に達し、前年比10.6%増加した。
財信証券のチーフエコノミストの伍超明氏は、「今年に入り、生鮮食品販売、教育、医療などの業種のオンライン事業は爆発的な成長を迎えた。新産業と新業態は人材ニーズを旺盛にした。ECは業務・商業・市場再開において大きな役割を果たした」との見解を示す。防疫が常態化してから、EC産業の普及率は大幅に上昇し、雇用受け入れ能力も高まるとみられる。
智聯招聘と中国人民大学中国就業研究所が共同で発表した『2020年大学就業力報告』によると、第1四半期、インターネット・EC業は就業景気が良好な上位10業種に入り、就業市場景気指数は3.55で全国平均の1.38を上回った。これは、募集ニーズが求職供給を上回ることを意味する。
伍超明氏は、EC従事者の伸び率が10.6%を維持すれば、規模は5200万人を超えるとみている。オンライン取引が増加する中、保守的に見積もっても、EC業界で今年新たに520万人が就業する。うち、大学卒業生は増加の主力となる。
蘇寧易購集団人力資源部の殷霞ディレクターは、「今年の大卒生の数や業界の発展動向などの多方面の要素を見ると、EC業界は約200万人の大卒生を受け入れる見通し。就職動向から、ECは人気度が高いとわかる」と述べた。
多くのEC企業が大卒生募集計画を打ち出している。例を挙げると、蘇寧は管理訓練生募集計画とインターネット店長プログラム募集計画を打ち出し、すでに約500人の大卒生を採用した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年7月4日