経営悪化により、英エディンバラ動物園のジャイアントパンダが来年、中国への返還を余儀なくされる可能性がある。英BBC(電子版)が伝えた。
中国から来た2頭のパンダ「陽光」と「甜甜」のレンタル料は毎年約100万ポンド。動物園はこのペアの飼育継続を希望しているが、動物園と中国政府が交わした10年間の契約が間もなく満了となり、契約更新が不可能とみられる。
新型コロナウイルスに伴うロックダウンにより、スコットランド王立動物学会に200万ポンドもの損失が生じた。同学会はエディンバラ動物園と高地野生動物公園の運営を担当している。
同学会の責任者であるデヴィッド・フィールド氏は、「学会はパンダの契約など、すべての潜在的な節約措置を真剣に検討せざるを得ない」と述べた。
「感染対策による閉園は、学会に大きな財務面の影響をもたらした。その大半の収入が入園料だからだ」
「動物園が再び開園されたが、昨年の学会の損失は約200万ポンドにのぼる。移動規制、ソーシャルディスタンス、観光客数の制限が今後一定期間続き、学会の収入を減らすことがほぼ確実だ」
中国野生動物保護協会とスコットランド王立動物学会は2011年1月に契約を交わし、甜甜と陽光がペアでエディンバラ動物園にレンタルされた。レンタル期間は10年。
同園は政府から貸付を受け、従業員の臨時休業、人員削減、寄付の呼びかけなどの措置を講じた。しかし同園は英政府の小型動物園向けの動物園基金の支援対象外だ。
フィールド氏は「会員及び動物愛好家から寄付が続いており、非常に感謝している。現段階で結果について言及するのは時期尚早だ。今後数カ月に渡り、中国の同業者と次の行動について検討する」と補足した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年1月5日