15日、また強風が吹き、気温が下がった。この風は大量の黄砂を運び、再び中国北方の各地に影響を及ぼした。北京など一部地域では黄砂と雨が同時に降った。
中央気象台の首席予報士の張濤氏は15日、「3月の2回の黄砂と同様、今回の出処はモンゴル及び中国の内蒙古西部地区だ。いずれもモンゴル暴風と寒波によるものだ」と説明した。
例年と比べ、今年の黄砂は特に多いようだ。中国気象局環境気象センターの高級エンジニアの饒暁琴氏は「今年の黄砂は確かに多めで、すでに7回発生している。これは主に、モンゴルと中国の内蒙古西部などの出処の地表状況が例年と比べ悪いためだ。これらの地域は降水量が少なく、気温が高めで、地表が乾燥しむき出しになり、黄砂発生に十分な物的基礎を与えている。さらに今年3月以降に寒暖が頻繁に切り替わり、寒波や熱的低気圧が形成する強風が黄砂の発生に有利な動力的条件を提供した」と説明した。
黄砂が常態化するかという人々の懸念について、饒氏はありえないとはっきり否定した。長期的に見ると、世界の温暖化を背景とし冬の季節風の勢力と寒波が弱まり、黄砂を生む動力的条件も減少する。例年の統計を見ると、3-5月の春は黄砂が多発する季節で、通年の約8割を占める。4月下旬以降、北方地区の降水量が徐々に増加し、気温が上がることで、植物の成長が促進される。黄砂発生の前提条件が徐々に改善され、黄砂の範囲が狭まり強度も下がる見通しだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年4月16日