広州市の今回の感染拡大では、インドで見つかった変異株が確認されている。 この変異株は潜伏期間が短く、感染が急激に広がり、ウイルス量が多いといった特徴がある。この変異株の中国での市中感染は初。
インドで見つかった変異株に感染した患者の症状、症状の進行、臨床上の治療の特徴については、これまでと何ら変わらない。広州市新型コロナウイルス感染症収容・治療定点病院、広州市第8人民病院の感染症センター首席専門家の蔡衛平氏が取材に応じた。
Q:広州市の今回の感染拡大はインドで見つかった変異株によるものだが、症状についてこれまでと異なる点はあるか。中等症と重症の比率は。
A:今回の変異株の最大の特徴は、鼻咽腔拭い液の新型コロナウイルスの量が非常に多いことで、昨年の感染者の倍近くある。症状の進行がより速く、昨年の感染者の潜伏期間は平均5.9日で、今回は平均でわずか3.2日のみだ。
今回の感染は軽症者もしくは無症状感染者が多い。重症化率は6.2%。昨年の重症化率より低いようだが、昨年の感染者は症状が出てから病院に行くか、発熱し検査を受けたことで感染が分かっていた。今回の変異株は、大半の感染者が自発的に検査を受けたため、両者を比較するのは難しい。
Q:インドで見つかった変異株の治療法は従来と異なるか、変化はあるか。
A:インドで見つかった変異株は潜伏期間が短く、急速に感染拡大し、ウイルス量が多い。そのため早期は症状の変化をしっかり観測する必要がある。治療の差は少なく、積極的な酸素吸入、対症療法、中医薬だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年6月4日