米税収公平協会が発表したデータによると、昨年3月中旬から12月にかけて、米国の億万長者の資産が2兆9500億ドルから4兆100億ドルに激増した。同協会の責任者は「米国でこれほど多くの富が少数の人に集中したことはなかった」とため息をもらした。これとは対照的に、ハーバード公衆衛生大学院の調査によると、コロナ禍で総所得10万ドル未満の世帯のうち54%が、深刻な家計の危機に直面している。「フォーブス」(電子版)の統計によると、2020年のコロナ禍で米国人2000万人以上が職を失い、多くの人がホームレスになった。
英国の低所得層の主な資産が不動産であることから、失業しローンを返済できなくなれば住まいを失う可能性が高い。高所得者が多く持つのは金融資産だ。大規模な感染拡大後、低所得層の資産は住宅価格の低下により大幅に縮小した。人々は失業と生活水準の大幅な低下に苦しめられている。豊かな人の多くが政府による複数の救済措置の対象となり、引き続き金融資産の収益を手にしている。損失がまったくないばかりか、座して資産価値の拡大を待っている。
米大統領を含む政治家は長年に渡り、貧富の格差を縮小すると約束し続けているが、格差は広がり続けている。これは資本の力によるものだ。感染症が米国社会に大きな衝撃をもたらすなか、政策決定権を持つ少数の豊かな人が約束を反故にし、より多くの失業者が街頭をさまよいホームレスになっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年6月23日