南水北調(中国南部の水を北部に送るプロジェクト)東中線1期プロジェクトは12日で全面的な通水から7年を迎えた。水利部のデータによると、7年間に渡るプロジェクト全体による水調達量は累計で約494億立方メートル。うち中線1期プロジェクトは441億立方メートル超で、東線1期プロジェクトは山東省に累計52億8800万立方メートルを調達。黄河の長年に渡る平均流量に基づき計算すると、南水北調プロジェクトは北方にほぼ黄河1年分の水を調達したことになる。
北方地区の水資源不足を効果的に解消
中国科学院院士、中国科学院地理科学・資源研究所研究員の劉昌明氏は、「中国の水資源の時空分布は不均衡で、1人平均の水資源占有量が少ない。南水北調プロジェクトは効果的にこのバランスを整えた」と述べた。
現在、北京市の市街地の供給されている水の7割以上が「南水」で、天津市の中心市街地に供給されている水のほぼすべてが「南水」。南水北調の水は、北方の40以上の大都市・中都市の主力水源になっている。
中国南水北調集団の責任者は、「南水北調プロジェクトは水の豊かな長江流域と水不足の黄淮海流域をつなげ、相互補完させた。中国の水資源の総合利用効率を上げ、中国の経済・社会の発展構造を最適化した」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年12月13日