生育政策が緩和、中国の人口ボーナスは続く

中国網日本語版  |  2022-05-20

生育政策が緩和、中国の人口ボーナスは続く。

タグ:生育政策 人口ボーナス

発信時間:2022-05-20 13:19:38 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 2013年の「単独二孩」(夫婦のうち1人が一人っ子の場合の子供の数を2人まで認める)、2015年の「全面両孩」(制限なしで2人まで認める)、2021年の「三孩生育」(3人まで認める)と、中国は中国共産党第18回全国代表大会以降、生育政策の緩和を続けている。これには適度な出生率を奨励・促進し、人口の長期的なバランスのとれた発展を実現しようとする国としての意図がある。


 南開大学経済学院人口・発展研究所教授、中国人口学会副会長の原新氏は、「近年打ち出された一連の方針と計画は、各発展段階における人口及び生育の重点任務を指し示し、かつ操作レベルの具体的な任務計画まで具体化した。これは経済・社会の発展と人口変動の相互適応と、人口と経済・社会の調和的で健全で持続可能な発展を促す」と述べた。


 出生率が近年、急激に低下している。中国経済の高成長を支える「人口ボーナス」が間もなく失われるのではと、多くの人が懸念し始めている。これについて原氏は、過度に悲観する必要はないとした。「中国は現在も人口ボーナスのチャンスを迎えているが、このチャンスの時期は短くなっていく」


 まず、中国は短期・中期的に、これまでの団塊の世代と世界最大の人口大国がもたらす「人口ボーナス」を手にする。人口が減少に転じた場合も、中国の人口は2050年も約13億人という大きな規模を保つ。


 その一方で、これまでの経済高成長は労働集約型の産業構造と大規模な労働力資源によるものだった。得られたのは人的資源型の人口ボーナスで、大量の生産年齢人口と低い人件費を基礎としていた。中国共産党第18回全国代表大会以降、中国は経済の高品質の発展を掲げている。これは経済成長率とGDPを強調するだけでなく、経済発展の構造と質をより強調している。経済発展のモデル転換を条件とし、産業構造の高度化が必然的な流れになっている。人的資本型の人口ボーナスが顕在化している。


 中国の人口の素養が近年、持続的に改善されている。2020年の人口センサスによると、中国の普通高等教育を受けた人口は累計2億2000万人にのぼり、高等教育粗就学率は54.4%と普通高等教育普及段階に入っている。原氏は、「これは将来の経済構造全体の労働集約型から技術・資本・知識集約型への転向のマンパワーの基礎を固めた。今後は量的ボーナスをより長期的な品質型の人口ボーナスに切り替えると同時に、高齢者と女性のボーナスを十分に発掘・開発する必要がある。これらは新時代の人口ボーナスを得るための基礎であり、未来の発展チャンスだ」と述べた。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年5月20日




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