パリ五輪が開催中だ。競技場で輝くのは果敢に戦いに挑み国の栄誉を勝ち取ろうとする中国人選手だけでなく、大会運営サプライヤーになった「中国スマート製造」もそうだ。香港紙「南華早報」が伝えた。

先ほど開幕したパリ五輪において、最も先進的なスポーツ器材から細かく精巧な記念品までの至る所に「中国製」が見られる。五輪は中国の製造業の力を世界に示す舞台となった。速力複合材料（湖北）有限公司はセーリング競技の唯一の指定メーカーだ。同社の厳再興総経理は、「新材料及び生産技術の更新ペースで当社と肩を並べる競合他社はほぼ存在しない」と述べた。

小売業向けにソリューションを提供するイタリアのマイネッティ・グループの地域総責任者であるポール・タイ氏は、「五輪のような世界レベルの祭典の注文への対応は時間的に差し迫っており、調整し直す機会がない。短期間内に高品質で高基準の製品を交付できる場所は少ないが、中国には構造化されたクラスタがあるため可能だ」と述べた。

タイ氏はさらに、「中国の製造業はこの30年でコスト面の非常に高い競争力をつけた。今後は生産プロセスにおけるAIもしくは自動化のさらなる導入により、中国の製造業はバリューチェーンの川上に邁進する」と指摘した。

香港理工大学ファッション・アパレル学院の範迪准教授兼院長補佐は、「過去数十年に渡り、多くのバイヤーは中国のサプライヤーと成熟した企業の社会的責任体制を構築した。これは業界のモデル転換をさらに促進した。世界が認めるシステムの構築について、アジアの一部の国は中国より遅れている」と述べた。

仏時事系週刊誌「レクスプレス」は、「パリ五輪のマスコットの9割が中国で製造されている。一部の中国メーカーは昨年下半期から注文を受けている。選手のユニフォームや五輪選手村で使われるソファーなど、その他の五輪関連の製品はいずれも中国の浙江省で製造された」と伝えた。

香港嶺南大学経済学部の丘東暁部長は、「中国の物流及び作業効率は東南アジア諸国より優れている。また中国の製造業は非常に大規模で、その他の国でこれほどの規模は目にしない」と述べた。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2024年7月30日