甘粛省公安庁によると、甘粛省甘南蔵(チベット)族自治州卓尼県刀告郷では3月18日、拉薩(ラサ)で発生した「3.14」暴力事件の影響と少数の人々による扇動を受け、暴行・破壊・略奪・放火などの犯罪事件が発生した。事件発生後、甘南蔵族自治州の公安・検察・法院は共同で通知を出し、暴力事件にかかわった容疑者に対して自首して罪を認め犯罪摘発に協力するよう呼びかけた。その結果、暴力事件にかかわった疑いのあるガ蔵桑周容疑者とガ蔵桑旦容疑者が公安機関に出頭し、暴力事件に加わった経緯を供述した。
供述によると、3月17日午後10時頃、卓尼県貢巴寺の一部の僧侶が、ガ蔵桑周容疑者ら30人余りの僧侶と連絡して、秘密会議を開いた。会議では、「西蔵の拉薩や甘粛省の夏河などではすでに行動が取られている。我々も立ち上がらなければならない」ことが提議され、デモで用いる「雪山獅子旗」や横断幕も用意された。そして18日午前に行われる仏事活動をきっかけとして、卓尼県公安局車巴分局と刀告郷政府に攻撃を加えることが決定された。
18日午前の仏事活動終了後、ガ蔵桑周容疑者ら200人余りの僧侶は、関係者の扇動と直接的な指示のもと、「蔵族独立」と書いた横断幕と「雪山獅子旗」を手に、「蔵族独立」という反動的スローガンを繰り返しながら行進を始めた。公安局分局と郷政府に門や囲いを破って押し入った僧侶らは、公安分局の看板を壊し、看板の公安局のマークを踏みにじった。石やレンガを使って事務所のドアや窓を壊し、コンピューターやテレビなどの機器を破壊した。ガ蔵桑旦容疑者らは、ガソリンを見つけてきて、公安分局と郷政府の建物・車両・資料に火をつけた。ガ蔵桑周容疑者らはさらに、刀告中心小学校の敷地に侵入し、旗立てから中国国旗を下ろして引き裂き、替わりに「雪山獅子旗」を立てた。その後、暴力事件にかかわった150人余りは、「雪山獅子旗」を手にし、「蔵族独立」の反動的横断幕を掲げ、「蔵族独立」の反動的スローガンを叫びながら、違法デモを行った。
調べによると、ガ蔵桑周容疑者は1980年生まれの蔵族の男で小学校卒。ガ蔵桑旦容疑者は1971年生まれの蔵族の男で中学校卒。2人とも卓尼県貢巴寺の僧侶だ。今回の暴力事件で、事務所76室・コンピューター31台・テレビ40台・自動車1台・バイク17台・農業用車両1台が破壊され、750万元相当の被害が出た。
「人民網日本語版」2008年4月18日
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