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四川大地震で持ち上がった論議
発信時間: 2008-06-16 | チャイナネット

非難するか許容するか

 

成都のある中学校で教鞭を取っている範美忠先生は、5月12日午後、中学校1年生に「紅楼夢」を教えていた。大地震が発生した瞬間、学生をかばわず、教室を抜け出し、一番先に運動場に逃げ出した。後で逃げ出した学生は、「先生、なぜ私たちを連れ出さなかったの」と質問した。これに対して、範美忠先生は、「生か死かを選ばなければならない瞬間、娘だけのために死を選ぶ。そのほかの人は、たとえ母親でもかばいません」と答えた。

後で、範美忠先生は、これをブログに書き込み、自分の考えを公表した。たちまち反響を呼んだ。

次のように非難する声がある。

・「危険にさらされた瞬間、教え子を見捨てるなんて、恥です。あなたの行為は、まさに、操縦士が乗客を顧みずパラシュートで逃げ出すことや、船長が船を捨てることと同様です。あなたは十分反省すべきです」

・「私は幼稚園の先生です。絶対真っ先に園児たちを救います。というのは、私は子供たちを愛しているからです。教師としての責任であるからです」

・ 「教師失格です」などがあった。

みんなの非難に対して、範美忠先生は、「後で反省しました。当時何て教え子を連れ出さずに、1人で逃げ出したのかと。妻は私のことを、教え子への愛がまだ足りないのかもしれない、自分を犠牲にするほど愛していないのではないかと言いました。自分もこれを認めます。命を犠牲にすることは、道徳の限界ではなく、神聖な道徳です。私は神聖ではありません。私は神聖な人たちを崇拝していますが、懺悔しない自由もあります。すべての人が他人を先に救うほど神聖ではありません」と語った。

一方、理解を示す声も少なくなかった。

・ 「範さんが自分の気持ちを素直に表したのも、勇敢な行為です」

・ カウンセラーで、当時都江堰でカウンセリングを行った一人の教師は、「あのような災難を経験したことのない人たちが範さんの行為を非難するのは、まっとうではないばかりか、非難する権利もありません。彼にも慰めが必要です」と語っている。

・社会学者で、青少年問題の専門家の一人は、「範さんには自分の思いを語る権利があります。範さん書き込みに対して、社会全体からの非難が殺到しているのは、社会がまだ成熟していない表れです」と指摘している。

北京大学出身の範美忠先生は、自分の気持ちをネットに書き込んだ本音について、「自分の個人主義で集団主義に対抗したいと思った。また、国民の異端を認めない考え方にも挑みたかったのです」と話していた。

 「中国国際放送局 日本語部」より2008年6月16日

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