人々のQOL(Quality of Life)への要求の不断なる向上に伴い、欧米を風靡した「ロハス主義」が中国へも上陸している。この生活の質と環境保護を結合させた健康的なライフスタイルは中国の地でも根付くのであろうか?新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
「楽活」とは「LOHAS」すなわち「Life styles of health and sustainability」を音訳したものであり、直訳すれば、「健康かつ持続可能なライフスタイル」を指す。
「21世紀の今日、人々はこれまで過去数十年間にわたり科学技術、機械を中心とする工業文明による現代のライフスタイルを崇拝してきた。しかし地球・人類へもたらされる危害はますます高まっている」。中国大陸における「楽活」概念の第1の提唱者と言われる北京師範大学の瀋立博士によると、人々のより健康なライフスタイルへの模索が既に始まっているという。
1998年、米国の社会学者ポール・レイ氏がその著書「カルチュアル・クリエイティブス:5000万人がいかに世界を変えるか」の中で初めてロハスの概念を提唱、すなわち、▽環境保護、ごみの分別回収の支持 ▽健康食品の飲食、天然素材衣料を着ること ▽リサイクル用品の活用。自転車やウォーキングなど、ヨガなどのフィットネスを愉しみ、心安らぐ音楽を聴くこと ▽自然に親しみ、他人を思いやり、個人としての人の成長を重んじること などが挙げられている。
2006年頃より、欧米・日本で流行していた「楽活主義」は徐々に中国の人々に浸透を始めた。現在では、多くの人が既に「楽活」ライフスタイルを意識、あるいは無意識のうちに実践している。湖南美術出版社の宿舎屋上には今や一面のニラ・キュウリ畑が広がり、都市部ではベランダの盆栽がトマトの鉢に替わっている。
「楽活のため、フィットネスも変わりました」。ネット上の「楽活族」は語る。「以前はバドミントン、ボーリングばかりしていましたが、これらのスポーツはいずれも広い土地、大量の人工施設を必要とするものです。ヨガなら、1枚のカーペットさえあれば気軽に始められる。経済的だし健康的、環境にも優しいですよ」。
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