五輪のためだけではなく、一般市民もこのような「直飲水」を飲むことは可能か。毛丙純氏は「何の問題もない。北京の一般市民の中にはこの“五輪直飲水”をすでに飲んでいる人もいる」と答えている。中国科学院生態環境研究センターでは、研究前に、五輪科学技術の成果を一般の市民に普及することを考え、技術を世に披露する場を特別に設けた。今までに、環境保護部、科学技術部、中華全国総工会、チャイナモバイルのオフィスビル、および高級マンション「天河人家」、北京師範大学宿舎など住宅団地にも、20セット以上の「直飲水」の設備を取り付けた。1セットの設備で、1千世帯分の飲用水の需要を満たすことができる。
毛丙純氏は、「北京市だけじゃなく、広東省、山東省、江蘇省などの大・中都市でも、一部の『直飲水』モデル工事を実施し、利用者の反応は非常に良かった」と話す。「直飲水」の製法は、特に市政府が管理する水道水あるいは高層ビルの貯水槽に適しており、設計から設置、調整テストの終了まで1カ月ほどの期間があれば足りるという。設置された設備の管理は簡単かつ低コストで、水質基準も高く、一般市民でも負担できる価格で良質の飲用水を飲むことができる。毛丙純氏は、「材料が輸入品か国産品かによって、処理できる水量も多少異なっているが、コスト的には変わらない。20~30万元で1セットの設備を取り付けることができる。精製水をタンクボトルで買うよりも、安くつくはずだ」と述べている。
「人民網日本語版」 2008年09月18日
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