中国海上捜救センターは21日、ハイジャックされた貨物船「徳新海」に関する情報を発表した。これによると、「徳新海」の所有会社は18日12時、同貨物船が燃料油約700数トンと淡水150トンを積載しており、米や小麦粉などの生活物資も乗組員の船上生活に必要な量を十分に満たしているとの報告を受けたという。しかし、21日18時の時点で、ハイジャックされた「徳新海」からの連絡は、未だ途絶えたままだ。
中国海上捜救センター総当直室の卓立副主任によると、「徳新海」は最大積載量7万6千トン、2008年に運行を開始したという。今回の航行はほぼ満載状態で、乾舷(吃水線から最上強度甲板の舷側上端までの高さ)が低く、航行速度が遅く、海賊が船上に上がりやすい状況だった。
海軍関係者は「環球網」記者に対し、中国の護衛艦隊がハイジャック発生海域に直ちに向かっていると語った。この青島駐在の海軍某部隊関係者がソマリア海域で任務にあたっている護衛艦隊と衛星電話で話して得た情報によると、東海艦隊所属の2隻の新型ミサイル護衛艦「舟山」と「徐州」および総合補給艦「千島湖」は、ハイジャック船乗組員を救出するため、現場に全速力で向かっているという。護衛艦隊は現在、ハイジャック発生海域から約1千海里(1852キロメートル)離れた海上を進んでおり、現場までさらに40時間かかる見通し。
「人民網日本語版」2009年10月22日 |