上海市人口計画生育（計生）部門が22日に発表した統計データによると、「子供を産み育てる選択を希望しない」市民の割合が増加している。同市の20歳から45歳までの戸籍人口のうち、出産育児を希望しない人の割合は、2003年比3.37ポイント増の7.93％に達した。

また、上海市の流動人口のうち出産育児を希望しない人は、2004年比1.1ポイント増の2.49％。

原因別にみると、「育児にお金がかかりすぎる（52.99％）」がトップで、「いつまでも夫婦2人だけの生活を満喫したい（48.28％）」、「事業の発展にマイナス影響を及ぼす（35.1％）」も子供を持とうとしない主な原因となっている。

上海市人口計生委員会の謝玲麗主任によると、「大学院生以上」および「初級中学以下」の学歴群の出産育児願望は比較的高いという。また、年齢別では、「35歳潤ｵ39歳」の育児出産願望は「20歳潤ｵ35歳」より高かった。

調査では、「一人っ子」が希望する子供の数は、「兄弟のいる人」より低いことも判明した。上海市に戸籍を持つ「一人っ子」が希望する子供の数が平均1.02人なのに対し、「兄弟のいる人」は1.13人だった。上海の流動人口の「一人っ子」が希望する子供の数は平均1.23人、「兄弟のいる人」は1.35人。

出産育児願望と所得レベルの間に明らかな相関関係があることも、今回の調査で明らかになった。調査対象者のうち圧倒的多数は、子供の性別に対する希望を特に抱いていなかった。

上海市人口計生委員会によると、上海市民の出産育児願望の低下続きが、上海の老齢化に拍車をかけているという。2035年には、上海市の人口の40％が60歳以上の高齢者となると予測されている。

「人民網日本語版」2009年10月23日