グーグルが、中国作家570人の書いた作品約1万点を、筆者の許可なくスキャンしてアップロードしていたことが先日、某メディアによって報じられた。中国作家協会は、この報道に注目した。同協会広報担当の陳崎庶博≠ヘ、多数の会員の権利が侵害されたことについて、会員の権益保護を使命の一つとする同協会はそれを見逃すわけにはいかないとの見解を示した。著作権保護を求める訴訟の内容・計画が現在進められている。
グーグルの和解条項案が数日前、政府ウェブサイト上で発表された。中国作家協会にはその後、会員の作家から不服の声が続々と届いた。それらは例外なく、「自分達の作品は著作権を侵害されており、和解条項案を受け入れるつもりない」という同一の内容だった。中国作家協会が全く新しいイメージの確立に力を尽くしていた矢先に、国内の一流作家がほぼ全員、グーグルによる著作権侵害を受けたのだった。これは当然、協会にとって些細な出来事とは言えない。
傍観者ではいられなくなった中国作家協会は、「2ステップ」の計画を立てた。陳氏によると、第1ステップとして、ネットなど各メディアを通じて、今回の事件について被害者である作家に知らせ、彼らに事の重大性を認識させたうえで、多くの作家の見解を掌握する計画という。彼らの多くが、著作権侵害図書一作品につき60ドルの損額賠償案に同意するならば、集団訴訟は当面、考慮に入れない。しかし、そのような可能性は現時点ではまずあり得ず、ほぼ全員が義憤で胸が一杯になっている。そこで次なる「第2ステップ」に進む。陳氏は、「中国の法律によると、民間団体である中国作家協会は、直接訴訟を起こすことができない。従って、協会は作家の不服の声を整理し、中国文字著作権協会やその他部門と協力して、著作権保護訴訟を起こす計画だ」と述べた。
訴訟問題は別として、違法と知りつつ、中国作家570人の作品を許可なくスキャンしてアップロードしていたグーグルの大胆不敵さは、一体どこから来るのだろうか?陳氏はこれについて、「今回の事件は、グーグルの『文化覇権』を反映している。自分達の強大さを武器に、したい放題する彼らの態度は、覇権そのものだ」と指摘した。
「人民網日本語版」2009年10月23日 |